ラブロフ外相「ロシア・米国は関係の問題解決にまだ着手せず」
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は8日、モスクワとワシントンは二国間関係の既存の問題に取り組む作業をまだ始めていないと述べました。新しい米政権のもとで関係再建が試されるなか、その発言は米露関係の現状を象徴するものとなっています。
ロシア・米国、関係改善の「本番」はまだ
今回の発言は、ロシアと米国の二国間関係が依然として難しい局面にあることを示しています。ラブロフ外相は、既存の問題に対する具体的な共同作業はまだ始まっていないとし、関係改善に向けた道のりの長さをにじませました。
ラブロフ外相「問題への取り組みは始まっていない」
ラブロフ外相は8日、報道陣とのインタビューで、モスクワとワシントンは二国間関係で抱える問題の解決に向けた作業に「まだ着手していない」との認識を示しました。これは、課題を認めつつも、両国がそれに正面から向き合う段階には入っていないというメッセージと受け止められます。
具体的な問題の中身には触れていないものの、こうした発言は、両国間に残る不信感や溝の深さをうかがわせます。一方で、これをあえて口にしたことは、対話の必要性を改めて示したとも言えます。
新米政権の発言は「有望だが、判断は時期尚早」
ラブロフ外相は同じインタビューで、新しい米政権がこれまでに示してきた対ロシア政策に関する発言について、「結論を出すにはまだ早いが、有望ではある」との趣旨の評価も示しました。
これは、ワシントンからのシグナルを全面的に評価するには時期尚早としつつも、今後の対話の余地を見ている姿勢ととらえることができます。ロシア側は慎重さを保ちながらも、新政権の動きを見極めようとしているようです。
サウジでの米露協議、今週は見送りに
一方、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は8日、ロシアと米国が今週、サウジアラビアで協議を行う予定はないと明らかにしました。これにより、近く中東で米露の直接協議が開かれるとの見通しは、少なくとも今週については否定された形です。
リヤドとイスタンブールでの2月会合
ザハロワ報道官は、これに先立ち、ロシアと米国の代表団が以下のような日程で会合を行っていたことも確認しました。
- 2月18日:サウジアラビアのリヤドで会合
- 2月27日:トルコのイスタンブールで会合
これらの会合では、二国間関係やウクライナ危機など、複数の重要な議題が話し合われました。今回、同様の場が今週は設けられないことは、対話のペースが必ずしも安定していない現状を映し出しているともいえます。
今後の焦点:対立から「管理された対話」へ
ラブロフ外相とザハロワ報道官の発言からは、米露双方が対話の扉を完全に閉ざしているわけではないものの、本格的な問題解決のプロセスはまだ始まっていないという現状が浮かび上がります。
これからの米露関係で注目されるポイントとして、次のような点が挙げられます。
- 両国が抱える既存の問題をどのように整理し、どこから着手していくのか
- 2月のリヤドやイスタンブールでの会合のような実務者対話を、どれだけ継続的に積み上げられるか
- ウクライナ危機などの重大な争点と、それ以外の限定的な協力分野をどのように切り分けるか
ラブロフ外相が言及した「有望」なシグナルが、実際の協議や合意という形に結びつくのかどうかは、今後数カ月から1年ほどの動きで見えてくるでしょう。国際秩序の行方にも影響しうる米露関係の展開を、引き続き慎重に見守る必要があります。
Reference(s):
Moscow, Washington yet to begin tackling problems in ties, says Lavrov
cgtn.com








