米靴業界がトランプ大統領に関税除外を要請 子ども靴に最大37.5%
米国の靴メーカーや小売り大手が、報復的な関税から靴を除外するようトランプ大統領に求めています。子ども靴に最大37.5%の関税がかかる可能性があるなか、業界は「企業と家庭の存続に関わる」と強い危機感を示しています。
米フットウェア業界団体が関税除外を要請
米国の靴の卸売・小売業者でつくる業界団体「Footwear Distributors & Retailers of America(FDRA)」は、今年4月29日付の書簡で、トランプ大統領に対し、報復関税の対象から靴を外すよう要請しました。
この書簡には、次のような米国のフットウェア大手を含む、76社が名を連ねています。
- ナイキ(Nike)
- アディダス(Adidas)
- スケッチャーズ(Skechers)
FDRAは、靴全体を関税の対象から外すことを求めており、関税が続けば業界全体に深刻な影響が出ると訴えています。
FDRAが訴える「存続の危機」とは
書簡のなかでFDRAは、米国のフットウェア産業の構造を踏まえると、今回のような大幅なコスト増は「米国の靴関連ビジネスと家庭にとって存続の危機になりうる」と警告しています。
FDRAが懸念する主なポイントは次の通りです。
- 子ども靴に最大37.5%の関税が上乗せされる可能性がある
- 数百社規模の企業が閉鎖の危機にさらされうる
- 雇用が失われ、多くの人が職を失うリスクが高まる
- 家計負担が増し、手ごろな価格の靴が手に入りにくくなる
FDRAは、こうした連鎖的な影響が、靴を必要とする家庭や消費者の選択肢を大きく狭めると強調しています。
子ども靴への最大37.5%関税が意味するもの
今回特に問題視されているのが、子ども靴への高い関税率です。子どもは成長が早く、サイズの合う靴を頻繁に買い替える必要があります。そこに最大37.5%の関税がかかれば、企業がコストを吸収しきれない場合、販売価格の上昇につながる可能性があります。
その結果として、
- 低所得世帯ほど、子どもに適切な靴を買うことが難しくなる
- 安価な靴を販売する企業ほど採算が悪化しやすくなる
- 在庫や品ぞろえを絞らざるをえない小売店が出てくる
といった形で、日常生活に密着したところから影響が表面化することが想定されます。
雇用と地域経済への波及リスク
FDRAは、関税によって「数百の企業が閉鎖に追い込まれる可能性がある」と指摘しています。企業が閉鎖すれば、工場や店舗だけでなく、物流や販売支援など周辺ビジネスにも影響が広がります。
特に、地域に根ざした中小の靴メーカーや小売店にとって、原価の急激な上昇は耐えがたい負担となりやすく、
- 人員削減や新規採用の抑制
- 店舗の縮小や撤退
- 仕入先の変更や品質低下のリスク
といった形で、雇用と地域経済に長期的な影響を残すおそれがあります。
米国の関税政策をどう見るか
今回のFDRAによる要請は、関税や貿易政策をめぐる国際ニュースのなかでも、「生活者目線」での影響を浮かび上がらせる動きといえます。企業の利益だけでなく、日々靴を買う家庭の負担や、地域の雇用をどう守るかが大きな論点になっています。
今後の焦点は、トランプ大統領と米政権がこうした業界からの訴えをどこまで受け止め、関税政策にどのように反映させるかという点です。貿易をめぐる駆け引きと、自国産業・消費者保護のバランスをどう取るのかは、他の産業や国・地域にも共通する問いでもあります。
スニーカーやスポーツブランドに親しんでいる日本の読者にとっても、今回の動きは「海外の話」で終わらず、価格や供給、ビジネスモデルがどのように変化しうるのかを考えるきっかけになりそうです。
Reference(s):
Tariff Tales: U.S. footwear giants ask Trump for tariff exemption
cgtn.com








