ガザ市で地上作戦激化 家族が避難、病院攻撃に国連総会議長が非難
イスラエル軍がガザ市への地上作戦を強めるなか、多くのパレスチナ人家族が新たに避難を迫られています。一方で、南部の病院への攻撃をめぐり国連総会議長が強く非難するなど、ガザ情勢をめぐる国際的な懸念が一段と高まっています。
ガザ市東部で砲撃続く 「ハマス最後の拠点」として再攻勢
現地の住民によりますと、ガザ市の東部地区サブラ、シェジャイヤ、トゥッファや、北部のジャバリア周辺では、夜通しおよび火曜日の早朝にかけてイスラエル軍による空爆と戦車砲撃が続き、道路や住宅が破壊されました。
イスラエル軍は、これらの地域で武器の捜索や、武装勢力が使用するトンネル網の破壊を進めていると説明しています。国内外での大規模な抗議や批判が広がるなかでも、ガザ市に対する新たな攻勢を準備しており、同市を「ハマスの最後の拠点」と位置づけています。
地元の保健当局によると、ガザ地区では夜から火曜日にかけたイスラエル軍の攻撃で少なくとも34人が死亡し、そのうち18人はガザ市周辺で犠牲になったとされています。
人口の約半数がガザ市に集中 避難先も過密に
ガザ地区の人口およそ200万人のうち、現在は約半数がガザ市に滞在しているとされます。こうしたなか、砲撃の激しい東部地域などからは、家族単位での避難が続いています。
すでに数千人がガザ市の中心部や沿岸部へと西側に移動しており、もともと人口密度の高い市街地や海岸沿いは、さらに人々が集中する状況になっています。別の住民たちは、ガザ中部や、南部ハンユニス近郊の沿岸地域アル・ムワッシーなど、より南方への避難を試みています。
南部ナセル病院が攻撃され20人死亡 複数の報道機関の記者も犠牲
ガザ南部では、ナセル病院が月曜日に攻撃を受け、少なくとも20人が死亡したと伝えられています。地元当局によれば、この中にはロイター、AP通信(アソシエーテッド・プレス)、アルジャジーラなど、複数の国際報道機関で働く記者が含まれていました。
医療機関と報道関係者の安全は、国際人道法上、特に保護されるべき対象とされています。病院への攻撃とメディア関係者の犠牲は、現地の人道状況だけでなく、紛争の実態を伝える情報の確保という点でも深刻な懸念を投げかけています。
イスラエル国内では人質解放と停戦を求め抗議 国連総会議長も即時停戦を要求
こうした軍事作戦の激化と並行して、イスラエル国内では、人質の解放とガザでの戦闘終結を求める全国規模の抗議行動が行われました。参加者たちは、ガザでの軍事行動を続ける一方で人質の帰還が進まない現状に不満を示し、政府に対して方針転換を迫っています。
国際社会からの批判も強まっています。国連総会議長フィレモン・ヤン氏は、ナセル病院への攻撃を強く非難しました。報道官のシャロン・バーチ氏は、「罪のないパレスチナ市民、ジャーナリスト、医療従事者の殺害は許されず、直ちに止めなければならない」と述べ、ガザでの即時停戦と、包囲下にある地域への食料などの支援物資を迅速かつ安全に届けることを求めました。
これからの焦点 市民保護と人道支援、そして人質問題
ガザ市への新たな攻勢が現実味を帯びるなか、今後の焦点となるのは、次のような点です。
- ガザ市や周辺地域で暮らす一般市民の安全をどう確保するのか
- 避難先での医療、食料、水、住居など、人道支援をどのように安定的に届けるのか
- イスラエル側に拘束されている人質の解放と、軍事作戦の行方をどう両立させるのか
現地の戦闘、イスラエル国内の抗議行動、そして国連を含む国際社会の働きかけは、いずれもガザ情勢の行方に大きな影響を与えます。日本から状況を見つめる私たちにとっても、市民の命と安全がどのように守られるべきかを考える契機となりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








