中国、オランダにNexperia対応の是正要求 半導体供給網の安定が焦点
2025年12月31日、中国商務部の報道官が、オランダ政府による半導体関連企業Nexperia(ネクスペリア)への介入を「誤り」として、直ちに是正し、世界の半導体生産・供給網の安定を損なう障害を取り除くよう求めました。
中国側の主張:行政介入が供給網を乱したという見立て
中国商務部の報道官は、オランダのビンセント・カレマンス経済相がNexperiaを管理下に置く判断を正当化したことに言及。そのうえで、オランダによる「不適切な行政介入」がNexperiaの社内事項に踏み込み、結果として世界の半導体サプライチェーン(供給網)を混乱させたと主張しました。
また報道官は、混乱の責任はオランダ側が全面的に負うべきだと述べ、供給網の安全に対する「責任ある姿勢」や「実質的な対応」が見られない、という強い表現で批判しました。
オランダ側の措置:9月にNexperiaの管理を掌握
ロイター通信などによると、オランダは2025年9月、Nexperiaの管理を掌握しました。Nexperiaは中国企業ウイングテック傘下のオランダ子会社とされています。
オランダ側は、創業者が企業の機密や生産を中国本土へ移転することを防ぐ目的がある、という趣旨の説明をしています。
なぜ今、国際ニュースとして重要なのか
半導体はスマートフォン、自動車、データセンター、産業機器まで幅広い分野の基盤です。ひとつの企業・ひとつの拠点への規制や管理強化が、部品調達や生産計画、取引先のリスク判断に連鎖しやすいのが現実です。
今回の論点は、大きく分けると次の2つに整理できます。
- 供給網の安定:行政判断が生産・調達の見通しに影響し、混乱要因になるのか
- 技術・機密の管理:企業活動の自由と、機密保護・安全保障上の懸念をどう両立させるのか
時系列で押さえるポイント(2025年)
- 9月:オランダがNexperiaの管理を掌握(機密や生産の中国本土移転を防ぐ狙いと説明)
- 12月31日(水):中国商務部が是正を要求し、供給網への影響と責任を強く指摘
今後の注目点:企業統治と規制の“境界線”はどこに引かれるか
当面の注目点は、(1)オランダ側が管理措置をどの範囲・期間で運用するのか、(2)企業側の事業継続や取引への影響がどこまで広がるのか、(3)両政府間で実務協議や調整が進むのか、の3点です。
半導体の供給網は「効率」だけでなく「信頼」でも回っています。企業統治や規制の線引きがどこに置かれるのかは、Nexperiaに限らず、今後の国際ビジネス全体の温度感にも波及しそうです。
Reference(s):
cgtn.com








