トランプ氏が今「グリーンランド獲得」を持ち出す理由とは――中国の専門家が分析
2026年1月、米国のドナルド・トランプ大統領が「国家安全保障のためにグリーンランドが必要だ」として、獲得への強い意欲を示しました。中国の専門家は、この動きが同盟の信頼や国際法の原則に波紋を広げかねないと指摘しています。
「ベネズエラへの軍事作戦」直後に浮上したグリーンランド
情報によると、トランプ氏は、最近行われた米軍のベネズエラに対する軍事作戦の後、グリーンランド獲得を改めて強調しました。国際社会が衝撃の中にあるタイミングで、あえて別の大きな論点を提示した格好です。
中国の専門家「最大限の抑止」で譲歩を引き出す狙い
中国・中国人民大学の国家発展戦略研究院で副院長を務める刁大明(Diao Daming)氏は、今回の提起を「最大限の抑止」と位置づけました。国際社会が揺れている局面で強いメッセージを発し、関係する当事者が米国に有利な妥協をするかどうかを試す意図がある、という見立てです。
NATOの枠組みと「集団防衛」の矛盾が焦点に
刁氏が特に強調したのは、同盟のルールとの整合性です。米国とデンマークはいずれもNATO加盟国で、集団防衛の義務を共有しています。
- 2025年6月にオランダ・ハーグで開かれたNATO首脳会合で、加盟国は北大西洋条約第5条(集団防衛条項)を改めて確認した
- グリーンランドはデンマークが管轄しており、米国は防衛義務を負う立場にある
こうした関係の下で、米国がグリーンランドの支配を求めることは、NATO内部に深刻な亀裂を生みうる――刁氏はそのように述べ、「米国の同盟システムにおける最大の裏切りと分断」になり得るほか、「国際法および国際規範の重大な違反」に当たるとの見解を示しました。
いま何が問われているのか
今回の論点は、領土や安全保障の話題であると同時に、「同盟の約束がどこまで実効性を持つのか」「国際規範をめぐる線引きがどう扱われるのか」を映し出します。トランプ氏の発言が、当事者や同盟国の対応、そして国際社会の議論にどう影響していくのかが注目点になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








