スーダン軍トップ、ハムドク氏の復権を否定 化学兵器疑惑も一蹴
スーダンの権力構図と戦時疑惑の行方を左右しうる発言が、首都ハルツームで相次ぎました。スーダン軍トップのアブデル・ファッターフ・アル=ブルハン氏は2026年1月30日、アブダッラ・ハムドク元首相と政治的同盟勢力の政権復帰を否定し、軍による化学兵器使用疑惑も退けました。
ブルハン氏が示した「復権はない」という線引き
ブルハン氏はハルツームのアル=カラクラ地区のモスクで演説し、ハムドク氏と、その政治的同盟勢力とされる「Civil Democratic Alliance for Revolutionary Forces(Somoud)」について、国内の人道危機を利用し、外国政府への働きかけを通じてスーダンを損なっていると非難しました。
また、ハムドク氏と同盟勢力は「スーダンの人々の意思によって拒否された」と述べ、同勢力と接触する国々に対して、国家の利益に反する行動だとの認識を示しました。
化学兵器疑惑とOPCW面会—双方の主張が交差
今回の発言の前提として、Somoudは先週、オランダ・ハーグで化学兵器禁止機関(OPCW)当局者と面会し、軍が準軍事組織「Rapid Support Forces(RSF)」との戦闘で化学兵器を使用したとの疑惑について、調査を求めたと発表していました。
これに対しブルハン氏は、疑惑を「全面的に否定」し、国内で支持を得られない主張だという見方を示しました。さらに、軍と人々は、同氏が「反乱」と呼ぶ勢力に対して一体だとも述べています。
「帰還を」—ラマダン前の首都回復を急ぐ姿勢
ブルハン氏は、避難した住民に対し、ハルツームへの自主的な帰還を呼びかけました。あわせて、電力・水・医療など基礎的なサービスの復旧を約束しています。
帰還の時期については、2月に始まるラマダンの前を想定していると述べ、スーダン軍が2025年3月にRSFを首都から押し出して以降、治安が改善したとの認識を示しました。
いま何が焦点になるのか
今回の一連の発言は、大きく次の論点を浮かび上がらせます。
- 政治プロセスの入口:ハムドク氏と同盟勢力を排除する姿勢が、対話や合意形成の設計にどう影響するのか
- 化学兵器疑惑の扱い:Somoudの問題提起と、ブルハン氏の全面否定の間で、国際機関との接点がどのように持たれるのか
- 「帰還」と生活再建:治安評価とインフラ復旧の現実が、帰還の判断にどう反映されるのか
戦時下では、正統性をめぐる言葉と、生活の回復をめぐる約束が同時に積み重なりがちです。今後、調査要請の動きや帰還の進み具合が、ハルツームの「日常回復」の輪郭をどこまで具体化できるのかが注目されます。
Reference(s):
Burhan bars Hamdok's return, dismisses chemical weapons claims in war
cgtn.com








