イラン大統領が米国との核協議開始を指示、数日内にトルコ開催の可能性
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領が、核問題をめぐる米国との交渉開始を指示したと、イランの複数の現地メディアが2026年2月2日に報じました。高止まりする緊張の一方で「対話の窓」が開くのかが注目されています。
何が報じられたのか:交渉開始の指示と「数日内」開催
イランの準公式メディアであるファルス通信は、政府筋(匿名)の話として、ペゼシュキアン大統領が米国との核協議を始めるよう命じたと伝えました。
また、イラン外務省の報道官エスマエイル・バガエイ氏の発言として、米国との協議は「今後数日以内」にトルコ(Türkiye)で行われる可能性があるとも報じています。
さらに、別の準公式メディアであるタスニム通信も、事情に詳しい筋(匿名)の話として、双方の高官が近く交渉を開始する見通しだと伝えました。
交渉担当は誰に:アラグチ外相とウィトコフ特使が軸か
タスニム通信によると、協議にはイランのセイード・アッバース・アラグチ外相と、米国のスティーブ・ウィトコフ特使が関与する可能性があるとされています。一方で、開催地の詳細や正確な日程は、現時点(2月2日)では最終決定していないとも伝えられています。
背景:軍事的緊張と「合意は可能」とする発言が並走
今回の動きは、テヘランとワシントンの緊張が続く中で報じられました。報道によれば、米国は先月下旬(2026年1月下旬)に中東地域での軍事活動を強め、空母打撃群や複数の艦艇を展開したとされています。
また、ドナルド・トランプ大統領は2月1日、イランが米国との核合意に至らない場合を念頭に、最高指導者アリ・ハメネイ氏が警告してきた「米国の攻撃が地域戦争につながり得る」という趣旨の見立てについて、「(そうなるか)分かるだろう」と述べたと伝えられました。
一方、アラグチ外相は同日、CNNのインタビューで、米国が「強制(coercion)」の政策を改めることを条件に、「公正で公平な」核合意は短期的にも達成可能だとの認識を示したと報じられています。
現時点で整理できるポイント(2月2日時点)
- 確度が高いとみられる点:イラン側メディアが相次いで「交渉開始の動き」を報道している。
- 具体化しつつある点:開催地はトルコになる可能性が取り沙汰され、担当者名も報じられている。
- まだ不明な点:日時と会場、議題の範囲(核に限定か、制裁・地域情勢まで含むか)は固まっていない。
なぜ今重要か:最初の「設計図づくり」が本番になる
今回の報道が示すのは、合意の中身そのものよりも、まず交渉を回すための「枠組み(誰が、どこで、何を、どの順番で)」を作る段階に入ろうとしている点です。軍事的緊張が語られる一方で、当事者が同時に「短期合意の可能性」も示唆していることは、駆け引きと現実的な利害調整が同時進行している状況を映します。
今後の焦点は、初回協議の実施可否だけでなく、協議が継続的なプロセス(定例化)に移れるか、そして相互に「譲歩」と見なされにくい落としどころを設計できるかに移っていきそうです。
Reference(s):
Iranian president orders start of talks with U.S.: local media
cgtn.com








