元NATO事務総長、英国の安全保障は「危機的」とスターマー政権を警告
元NATO事務総長が英国の国家安全保障を「危機的」と表現し、国防予算の不足や政治的な慢心を鋭く指摘しました。この警告は、国際情勢が緊迫化する2026年現在、改めて国防のあり方を問い直す契機となるでしょう。
ロバートソン氏が投げかける厳しい現実認識
1990年代に労働党政権で国防相を務め、後にNATO事務総長も歴任したジョージ・ロバートソン氏は、2026年4月15日(現地時間)、南部イングランドのソールズベリーで行われる講演で、キア・スターマー首相の国防政策を公の場で厳しく批判する見込みです。金融時報(FT)などが入手した講演草稿によると、ロバートソン氏は「英国の国家安全保障と安全は危機に瀕している」「我々は準備不足で、保険もかけられておらず、攻撃を受けている。我々は安全ではない」と述べる予定です。
2024年政権交代後の「言葉と行動の乖離」
ロバートソン氏は、2024年に政権を獲得した労働党が発足させた「戦略防衛見直し(Strategic Defence Review)」の草案作成にも関わりました。しかし、同氏はFTのインタビューで、スターマー首相の国防に関する「修辞と行動の間には隔たりがある」と指摘。首相が「必要な投資を行う意思がない」と述べ、外部脅威に対して英国がますます無防備になっていると懸念を示しています。
さらに、昨年秋の予算演説では財務相のレイチェル・リーヴス氏が国防に「わずか40語」しか費やさず、先月の財政更新ではまったく言及しなかったことを強く批判すると報じられています。
政府の反応と今後の課題
これに対して政府報道官は4月15日、「直面する脅威に対応するため、戦略防衛見直しを実行している」とし、投資計画が最終調整中であり、可能な限り早く公表されると述べました。
ロバートソン氏の警告は、軍事支出をめぐる国内の議論を再燃させる可能性があります。グローバルな安全保障環境が急速に変化する中、十分な防衛力の維持はどの国にとっても喫緊の課題です。英国の事例は、平時における継続的な安全保障投資の重要性を、改めて思い起こさせるものと言えるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








