クルーズ船で稀な「ハンタウイルス」発生、WHOはリスク低いと説明―スペイン・テネリフェ島に到着へ video poster
クルーズ船内で発生した稀なウイルスの感染拡大により、国際的な懸念が高まっています。世界保健機関(WHO)は一般市民へのリスクは極めて低いとの見解を示していますが、受け入れ先となるスペインの現地では緊張が走っています。
船内で何が起きたのか
オランダ船籍のクルーズ船「MVホンディウス号」において、通常は齧歯類(ネズミなど)から感染する稀な疾患である「ハンタウイルス」の集団発生が確認されました。
この影響により、これまでに以下の被害が出ていることが分かっています。
- オランダ人夫婦とドイツ人女性の計3名が死亡
- その他の乗客にも発症者が確認されている
人から人へ感染する「アンデスウイルス」の脅威
今回特に注目されているのが、検出されたウイルスが「アンデスウイルス」という種類である点です。ハンタウイルスの中でも、このアンデスウイルスは極めて稀に「人から人への感染」を引き起こすことが確認されており、これが国際的な警戒心を強める要因となりました。
テネリフェ島への到着と今後の対応
約150人が乗船しているMVホンディウス号は、今週の日曜日(5月10日)にスペインのカナリア諸島・テネリフェ島に到着する見込みです。到着後の対応として、以下の計画が進められています。
- 乗客の帰国:特別便がチャーターされ、各国へ送還される予定です。
- スペイン人乗客の処置:船内にいたスペイン人14名は、マドリードの病院へ搬送され、隔離措置が取られます。
スペインのモニカ・ガルシア保健相は、現在船に残っている乗客には症状が出ていないことを強調しています。
専門機関の見解と、現場に漂う不安のギャップ
WHOは「一般公衆へのリスクは最小限である」と断言し、過剰な不安を抑えようとしています。しかし、受け入れ側となる現地の医療現場では、異なる温度感の不安が広がっています。
匿名を条件に取材に応じた現地の看護師は、「まるでコロナ禍の時のようだ」と心境を明かしました。もし島で隔離プロトコルが宣言されれば、学校や医療センターに影響が出る可能性があり、子供や高齢者などの社会的弱者を抱える住民の間で不安が広がっている様子が伺えます。
科学的なリスク評価と、過去のパンデミック経験からくる心理的な不安。この二つの間で、公衆衛生の管理という難しい舵取りが求められています。
Reference(s):
Hantavirus update: WHO says risk low as vessel nears Spain's Tenerife
cgtn.com



