フィリピンのサラ・ドゥテルテ副大統領に弾劾勧告、下院で可決―政界の緊張高まる
フィリピンの下院で、サラ・ドゥテルテ副大統領を弾劾する案が可決されました。これにより、フィリピン政界は大きな転換点を迎えています。
下院での圧倒的な可決と今後の流れ
2026年5月11日(月)、フィリピン下院はサラ・ドゥテルテ副大統領の弾劾に必要な票数を確保しました。投票の結果は以下の通りです。
- 賛成:255票
- 反対:26票
- 棄権:9票
憲法で定められた「下院議員の3分の1(106票)」という閾値を大幅に上回る結果となり、弾劾訴追状は今後、審理を行う上院へと送られます。
問われているのは「汚職」と「扇動」
今回の弾劾案でサラ副大統領にかけられている主な容疑は、多岐にわたります。
- 汚職の疑い
- 暗殺計画への関与
- 扇動罪の教唆
- 権限の乱用(パターン化した虐待)など
今後の焦点は上院での審理に移ります。フィリピン憲法に基づき、上院が唯一の審理および決定権限を持ちます。もし上院議員の3分の2以上が有罪と判断した場合、サラ副大統領は職を解かれるだけでなく、生涯にわたって公職に就くことが禁じられることになります。
2028年大統領選への影響と現在の状況
サラ副大統領は今年2月、2028年の大統領選挙への出馬意向を表明していました。今回の弾劾手続きが現実のものとなれば、その政治的な展望に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
なお、今回の下院投票の際、サラ副大統領は欠席していました。地元メディアによると、彼女は5月2日から15日まで海外渡航の許可を得ており、最近ではオランダのハーグを訪れ、国際刑事裁判所(ICC)に拘束されている父ロドリゴ・ドゥテルテ元大統領との面会を行っていたと報じられています。
家族の情愛と国家の法手続きが交錯するなか、フィリピンの政治体制がどのような結論を導き出すのか、その行方に注目が集まっています。
Reference(s):
Philippine House plenary approves VP Sara Duterte's impeachment
cgtn.com