英国スターマー首相に辞任圧力、地方選の惨敗で内閣に亀裂か
英国のキア・スターマー首相が、地方選挙での大敗を受けて党内外から激しい辞任圧力を受けています。政権の中枢である閣僚までもが辞任スケジュールの提示を求めるという、極めて異例の事態となっており、政権運営に大きな不透明感が漂っています。
内閣と党内で広がる「退陣」への要求
現地時間5月11日(月)、英国の主要メディアは、シャバナ・マムード内相やイヴェット・クーパー外相を含む閣僚らが、スターマー首相に対し、辞任に向けたタイムテーブル(日程表)を明確にするよう促したと報じました。
しかし、BBCの報道によると、この動きは閣内ですべてが一致しているわけではなく、マムード氏やクーパー氏は少数派に留まっているとされています。一方で、党内の反発は激しく、以下のような状況が起きています。
- 労働党議員の動向: 70人以上の国会議員が、首相の辞任または退任スケジュールの提示を要求。
- 若手・補佐役の離脱: 少なくとも4人の議会私設秘書(PPS)が辞任を表明。
辞任した秘書には、ウェス・ストリーティング保健相やデビッド・ラミー副首相などの側近が含まれており、政権基盤の揺らぎが表面化しています。
背景にある地方選挙の「惨敗」
今回の混乱を招いたのは、最近行われた地方選挙での労働党の壊滅的な結果です。英国各地で支持を失い、以下のような厳しい状況となりました。
- イングランド全域で約1,500の評議会議席を喪失。
- 伝統的な支持基盤を含む約40の地方評議会の支配権を喪失。
この結果は、現政権が進める政策が有権者に浸透していないことや、国民の不満が高まっていることの表れであると分析されています。
「私は退かない」首相の強い意志
こうした包囲網に対し、スターマー首相は屈しない姿勢を見せています。11日朝の取材に対し、選挙結果が「非常に厳しい(very tough)」ものであることは認めつつも、「(政権を)放り出して去ることはない」と断言しました。
党内からの挑戦者が現れる可能性について問われると、「戦う」と回答し、リーダーとしての職務を継続する強い意向を改めて示しました。
スターマー首相は現在、5月12日(火)午前に予定されている閣僚会議を前に、今後の対応策を検討していると伝えられています。政権内部の亀裂をどう修復し、信頼を回復させるのか。英国政治は今、重要な局面を迎えています。
Reference(s):
cgtn.com