アフリカの紛争を激化させる「外部干渉」にAUと国連が警鐘
アフリカ各地で続く治安悪化の背景に、国外からの不適切な介入がある。アフリカ連合(AU)と国際連合(UN)のトップが、外部勢力による武器や資金の供給が紛争を燃料のように燃え上がらせている現状に強い懸念を表明しました。
紛争を加速させる「外部からの支援」
エチオピアのアディスアベバにあるAU本部で行われた共同記者会見で、AU委員会のマフムード・アリ・ユスフ委員長と、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、外部からの干渉がアフリカの安全保障危機を深刻化させていると指摘しました。
ユスフ委員長は、大陸内の治安危機について次のように述べています。
- 多くの治安危機は国外から煽られている
- 他大陸から資金、弾薬、さらには戦闘員までもが流入している
- これらの干渉が、調停や和平努力を妨げている
特にサヘル地域やスーダン、アフリカの角(きょく)、そしてコンゴ民主共和国東部における紛争解決において、外部アクターの関与が大きな障壁となっている現状が浮き彫りとなりました。
「アフリカの課題はアフリカで」自立への模索
こうした状況を受け、AUは「アフリカの紛争にはアフリカの解決策を」という原則に基づいた主導的な役割を強調しています。外部の戦略的・経済的利益のために紛争が利用されるのではなく、当事者たちが主体となった和平交渉を進めることが不可欠であるという考えです。
グテーレス事務総長もこれに同調し、国外の国々が自国の利益のために武器や政治的支援を提供し、紛争に介入することは「絶対に容認できない」と厳しく批判しました。いま求められているのは、こうした干渉を停止させ、政治的合意へと導くための共通の外交努力であると訴えています。
進化する戦争の形態とドローンの脅威
また、今回の会見では現代の戦争の形態が変化していることへの深刻な警告がなされました。かつてのような軍隊同士の直接的な衝突よりも、ドローンを用いた攻撃が一般市民を標的にするケースが増えているという点です。
グテーレス事務総長は、アフリカ域外で製造されたドローンを提供し、住民に甚大な苦しみをもたらしている国々を名指しで非難しました。テクノロジーの進化が、皮肉にも人道的な被害を拡大させるツールとなっている現状に、国際社会としての強い拒絶感を示した形です。
外部からの支援が「平和への道」を阻む壁となっている今の状況をどう打破するか。国際的な外交の枠組みが、今まさに試されています。
Reference(s):
AU, UN condemn external interferences in Africa's security crisis
cgtn.com