コンゴ民主共和国でエボラ出血熱が再流行、ウガンダにも症例。アフリカCDCが緊急会合を開催
アフリカ中部で再びエボラ出血熱の脅威が広がっています。アフリカ疾病管理予防センター(Africa CDC)は5月16日、コンゴ民主共和国(DRC)東部での流行を確認し、隣接するウガンダや南スーダンを含む関係各国の保健当局との緊急会合を招集しました。
コンゴ民主共和国東部で拡大する感染
今回の流行は、コンゴ民主共和国東部のイトゥリ州で確認されました。キンシャサの国立生物医学研究機構(INRB)が行った予備検査の結果、収集された20検体のうち13検体からエボラウイルスが検出されています。
現在の被害状況は以下の通りです。
- 疑い例: 約246件(主にモングワルおよびルワンパラ保健区)
- 死亡者数: Africa CDCは65人と報告していますが、DRC保健省は地域社会での推定死亡を含め80人に達しているとしています。
- ウイルスの種類: 現在遺伝子配列の解析が進められていますが、一般的なザイール型ではない株である可能性が示唆されています。
ウガンダでの輸入症例と国境の警戒
感染は国境を越えて広がっており、ウガンダ保健省は1件の輸入症例を確認しました。5月11日にカンパラのキブリ・ムスリム病院に入院した59歳のコンゴ民主共和国人男性が、5月14日に死亡したものです。
検査の結果、この症例は「ブンディブギョ型」のエボラウイルスであることが判明しました。ウガンダ当局は、現時点での国内感染(地域社会への伝播)は確認されていないとしていますが、DRCとの西部国境沿いで監視とスクリーニングを大幅に強化しています。
地域的なリスクと国際的な連携
Africa CDCは、今回の流行が地域全体に波及するリスクが高いと警鐘を鳴らしています。その背景には、以下のような複雑な要因があります。
- 人口移動: 鉱山開発に伴う労働者の移動が激しいこと。
- 治安不安: 流行地域における不安定な治安状況が、迅速な医療提供を妨げる要因となっていること。
- 地理的近接性: 流行地がウガンダや南スーダンの国境に近いこと。
Africa CDCのジャン・カセヤ局長は、「スピード、科学的な厳格さ、そして地域的な連帯が必要です」と述べ、監視体制の強化と迅速な封じ込めに向けた協力を呼びかけています。
繰り返される流行の背景
コンゴ民主共和国では、1976年にエボラ川付近でウイルスが初めて特定されて以来、今回で17回目の流行となります。直近の流行は2025年12月に終息したばかりであり(64例の感染、45例の死亡)、短期間での再流行という厳しい現実に直面しています。
緊急会合では、検査体制のサポートや感染防止策、接触者の追跡、安全な埋葬方法、そして住民への啓発活動など、包括的な対応策について協議が行われました。
Reference(s):
Africa CDC convenes urgent meeting after DR Congo, Uganda Ebola cases
cgtn.com