生活を直撃する燃料費高騰:ケニアで広がる抗議の波とドライバーの苦境 video poster
中東情勢の影響による世界的なエネルギー価格の上昇が、ケニアの街頭に混乱をもたらしています。燃料価格の急騰を受け、輸送業界を中心に大規模な抗議デモが発生し、首都ナイロビなどの交通網が麻痺する事態となっています。
輸送網の麻痺と街頭の混乱
5月18日月曜日、ケニア各地でデモ隊が道路を封鎖し、公共交通機関がストップしました。これは輸送部門同盟(Transport Sector Alliance)が、燃料価格の度重なる値上げに抗議して加盟車両に運行停止を呼びかけたことを受けたものです。
首都ナイロビでは、タイヤを燃やしたバリケードが主要道路に設置され、激しい交通渋滞が発生。多くの通勤客が足止めされました。警察は催涙ガスを使用してデモ隊の解散と道路の開放を試みています。
止まらない価格上昇の背景
ケニアのエネルギー・石油規制当局は、直近2ヶ月で極めて大幅な価格改定を行いました。
- 先週:最大23.5%の値上げ
- 前月:24.2%の値上げ
この急激な上昇の要因として、中東での紛争に伴う世界的な石油価格の上昇と、供給制限が挙げられています。地球規模の政治的な緊張が、遠く離れたケニアの市民の家計に直接的な打撃を与えている構図が浮き彫りになっています。
「手元にほとんど残らない」ドライバーの悲鳴
単なる統計上の数字ではなく、現場では切実な生活問題となっています。ンゴング・ロードのオンラインドライバー代表、リチャード・ンドコ氏は、現状を次のように語っています。
「政府に燃料価格を解決してほしい。車のローン返済ですら困難な状況です。以前は1日に約2,000ケニアシリング(約15.43ドル)だった燃料費が、今は約3,500シリング(約27ドル)にまで跳ね上がりました。1日の終わりに手元に残るお金はほとんどありません」
ドライバーたちは、政府がこれらの懸念に対処するまで抗議活動を続ける意向を示しています。エネルギー価格の不安定さが社会不安に直結する危うさを、今回のケニアの事例は静かに物語っています。
Reference(s):
Protests erupt in Kenya over fuel price hike, paralyzing transport
cgtn.com