エボラ出血熱の影響でW杯合宿地を変更。コンゴ民主共和国代表、ベルギーへ拠点を移す
2026年ワールドカップの開幕を目前に控えたコンゴ民主共和国代表が、国内でのエボラ出血熱の流行を受け、予定していたトレーニングキャンプの場所を急遽変更しました。スポーツの祭典を前に、予期せぬ健康危機がチームの準備に影響を及ぼしています。
首都キンシャサでの合宿を中止し、ベルギーへ
チーム関係者によると、もともと首都キンシャサで計画されていた3日間のトレーニングキャンプは、ベルギーへ場所を移して実施されることになりました。
今回の決定の背景には、コンゴ民主共和国東部で発生したエボラ出血熱の流行があります。保健当局の発表では、先週金曜日に流行が宣言されて以来、約600人の疑い例があり、すでに139人が死亡したとみられています。エボラ出血熱は非常に感染力が強く、激しい出血を伴う発熱が特徴の疾患です。
チーム側は、合宿地変更の理由を直接的にエボラ出血熱と結びつけてはいませんが、今回の代表メンバーには国内ベースの選手が一人も選出されていないことが確認されており、安全性を最優先に考えた判断と言えそうです。
52年ぶりの快挙と、過酷なグループステージ
コンゴ民主共和国にとって、ワールドカップへの出場は歴史上わずか2回目です。前回は1974年、当時は「ザイール」という国名で出場していました。半世紀以上の時を経て再び世界の舞台に立つことに、国民の期待が高まっています。
今大会はアメリカ、メキシコ、カナダの3カ国で共同開催されます。コンゴ民主共和国代表は、以下の過酷なスケジュールをこなす予定です:
- 6月17日: ポルトガル戦(アメリカ・ヒューストン)でグループKの初戦を迎えます。
- 6月24日: コロンビア戦(メキシコ・グアダラハラ)へ移動して対戦します。
- 6月28日: ウズベキスタン戦(アメリカ・アトランタ)でグループステージ最終戦に臨みます。
米国の入国制限と出場への影響
一方で、懸念されているのが大会開催国の一つであるアメリカへの入国制限です。米国疾病予防管理センター(CDC)は、エボラ出血熱の流行を受け、コンゴ民主共和国、ウガンダ、南スーダンに最近滞在した非米国人に対して制限を課しています。
しかし、米政府当局者は火曜日に、コンゴ民主共和国代表チームは引き続き大会に参加できる見通しであることを明らかにしました。その理由として、以下の点が挙げられています。
- 代表メンバーの多くがすでに欧州でトレーニングを行っており、入国制限の対象外となる可能性があること。
- たとえ最近コンゴ民主共和国に滞在していた選手がいたとしても、完全な入国禁止ではなく、強化された健康スクリーニング(検疫)措置で対応すること。
健康上のリスクと、国を背負って戦うアスリートの権利。そのバランスをどう取るかという難しい課題に直面しながら、チームは来月の開幕に向けてベルギーで準備を急いでいます。
Reference(s):
DR Congo cancels World Cup training in Kinshasa amid Ebola outbreak
cgtn.com