米国がイラン南部を攻撃、和平交渉の最中に緊張再燃。合意への道は? video poster
緊張の中の「防御的」攻撃:米軍がイラン南部を打撃
外交的な解決が模索される一方で、軍事的な緊張が再び高まっています。米国は月曜日、イラン南部において「防御的」な攻撃を実施しました。攻撃の対象となったのは、機雷を敷設しようとしていたとされる船舶やミサイル発射サイトです。
米中央軍の広報担当者であるティム・ホーキンス海軍大佐は、「現在進行中の停戦期間中においても、抑制を保ちながら我々の部隊を防御し続けている」と述べており、今回の行動が現状の維持を目的としたものであることを強調しています。
ドハでの外交交渉:焦点はホルムズ海峡と凍結資産
この軍事行動が起こった裏側では、カタールのドーハで重要な外交交渉が進められていました。イランの最高交渉責任者と外相がカタール首相と会談し、約3カ月前から続く戦争を終結させるための合意について協議しています。
今回の協議では、主に以下の点が焦点となっているようです。
- ホルムズ海峡の安全保障:海上交通の要所である同海峡の状況について。
- 高濃縮ウランの備蓄:イランが保有する核関連物質の取り扱いについて。
- 凍結資産の解除:イラン中央銀行総裁も同席し、最終的な合意の一環として凍結された資金をいかに放出するかについて議論。
「グレート・ディール」か、あるいは決裂か
しかし、即時の突破口が開かれることへの期待については、米イラン双方とも慎重な姿勢を崩していません。ドナルド・トランプ米大統領は、自身のSNS「Truth Social」への投稿で、イランとの交渉は「順調に進んでいる」としつつも、合意に至らなければ新たな攻撃を行う可能性を警告しました。トランプ大統領は「すべてにとって『グレート・ディール(偉大な合意)』になるか、さもなければ『合意なし』かだ」と強い口調で綴っています。
合意案の具体的内容と残された課題
ワシントン・ポスト紙がイラン当局者の話として報じたところによると、想定される合意の第一段階では、以下のような措置が検討されているといいます。
- 米国による120億ドルの凍結資産の放出
- ホルムズ海峡における機雷除去作業の開始
- 米国による封鎖の解除
注目すべきは、この暫定的な合意案に「核合意」は含まれていないという点です。軍事的な緊張緩和と経済的な利益の供与が先行し、最も困難な課題である核問題は切り離して議論される形となっています。外交的な歩み寄りと軍事的な牽制が同時に行われるという、極めて不安定な均衡状態が続いています。
Reference(s):
US launches fresh strikes on Iran as talks to end war proceed
cgtn.com