「トランプを配る」人型ロボットが登場。ウィーンのICRAで見えたロボティクスの現在地 video poster
人型ロボットが、これまで困難とされていた「繊細な動作」を習得し、私たちの日常生活に限りなく近づいています。
ICRAで集結する世界最高峰のロボティクス
オーストリアのウィーンで開催されている国際ロボット・オートメーション会議(ICRA)に、世界中から約9,000人の研究者や企業が集まりました。ここでは、マラソン走行から料理の提供まで、かつては機械には不可能だと思われていた多様な能力を持つヒューマノイド(人型ロボット)が披露されています。
「薄いカード」という難題に挑む
中でも注目を集めているのが、Sharpa社が開発したブラックジャックのディーラーロボットです。欧州で初めて披露されたこのロボットは、単にカードを配るだけでなく、周囲の状況や外部からの干渉に合わせてリアルタイムに動作を調整できる能力を備えています。
一見簡単に見える「トランプを配る」という動作ですが、ロボットにとっては非常に高度な課題です。その理由は主に以下の点にあります。
- カードが非常に薄く、しなりがある(柔軟である)こと
- 一度に1枚だけを正確に掴み出す必要があること
Sharpa Europeのプレジデント、アリシア・ベネツィアーニ氏は、こうした人間にとって容易に見える動作こそが、ロボットにとっては極めて困難な挑戦であると指摘しています。
加速する産業連携と今後の展望
Sharpa社は、NvidiaやUnitreeといったテック業界の主要企業との提携も発表しており、技術の社会実装に向けた動きを加速させています。
力強く速く動くことだけでなく、「柔らかいもの」や「薄いもの」を適切に扱う器用さを身につけつつあるロボットたち。彼らが日常の風景に自然に溶け込む日は、そう遠くないのかもしれません。
Reference(s):
Playing cards & making balloons: humanoids take center stage at ICRA
cgtn.com