中国本土製2隻目の大型クルーズ船「Adora Flora City」浮上、3月20日に進水へ video poster
中国本土で建造が進む大型クルーズ船の2隻目「Adora Flora City」がこのほど、ドックへの注水を終えて浮上(フロートアウト)し、次の工程に入りました。3月20日に正式に進水し、船内の仕上げとシステム調整を本格化させる予定です。
今回の「浮上」で何が変わる?
浮上は、建造中の船体をドックから水に浮かべる節目の工程です。船体の状態を保ちながら、各種設備の検証や艤装(ぎそう:機器・内装の取り付け)を加速させる準備が整います。
発表によると、今回の進水関連の作業は7日間続く見通しです。
注目は「18基の大型救命艇」—通常時と緊急時の両方を想定
今後は、船に搭載されている超大型救命艇18基と救助艇2隻について、段階的に性能確認が行われます。
- 救命艇のアンフック(切り離し)試験:規定の手順で安全に運用できるかを確認
- ドック内ツアー(船内公開):設備や導線を含め、運用面の確認を進める
通常の作業条件だけでなく、緊急時を想定した検証を重ねることで、就航に向けた信頼性を積み上げていく流れです。
今後のスケジュール:3月20日進水→5月末に海上試運転→年内引き渡し
現時点で示されている工程は次の通りです(いずれも予定)。
- 3月20日:正式に進水
- 3月下旬以降:システムデバッグ(調整)と内装の仕上げ段階へ
- 5月末:海上試運転を開始
- 2026年末まで:引き渡し
クルーズ市場の回復と「造船の見え方」
大型クルーズ船は、客室や公共スペースといった“ホテル機能”と、航行・安全・環境対応などの“海のインフラ機能”が同居する、統合力が問われる船種です。今回のように、浮上から救命設備の検証、海上試運転へと工程が可視化されることで、クルーズ需要の回復局面における供給側の動きも追いやすくなります。
次の注目点は、3月20日の進水を経て、ドック内での検証がどのテンポで積み上がり、5月末の海上試運転へつながっていくか。船の完成は一気にではなく、確認と修正の反復で形になります。そのプロセス自体が、いまの造船業とクルーズ産業の温度感を映す指標になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








