トランプ氏が「二次関税」示唆、キューバ燃料危機はさらに深刻化?
米国のトランプ大統領が、キューバに石油を供給する国々に関税を課す可能性を示し、すでに続く燃料不足と停電の問題が一段と注目されています。エネルギーが止まると、経済や生活インフラまで連鎖的に揺らぐ――その現実味が、2026年1月の段階で強まっています。
何が起きたのか:キューバ向け供給国に「二次関税」
報道によると、トランプ大統領は木曜日、キューバに石油を供給する国々に対して関税措置を取る可能性に言及しました。いわゆる「二次制裁(secondary sanctions)」にあたる設計で、大統領令により国家非常事態宣言の枠組みのもとで実施できるとされています。
背景:輸入依存と、止まりやすい供給ルート
キューバは石油の約60%を輸入に頼っているとされます。報道では、かつての主要供給元だったベネズエラからの供給や資金支援が細り、キューバの調達環境が急速に厳しくなっている状況が描かれています。
さらに、昨年(2025年)から米国の海上封鎖が「制裁対象のタンカー」を拿捕・阻止しているとされ、ベネズエラ経由のルートが寸断される中で、代替として重要になっていたメキシコからの供給も一時停止したと、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領が述べたと伝えられました。
いま何が懸念されている? 停電から物価まで“連鎖”
中国社会科学院の研究者である郭存海氏(アルゼンチン研究センター主任)はCGTNの取材に対し、今回の動きがキューバの内側からの不安定化を狙うシグナルになり得る、との見方を示しています。郭氏の説明をたどると、影響はエネルギー部門にとどまらず、次の順番で広がり得るとされます。
- 備蓄の不安:報道ベースでは、石油備蓄が「15〜20日程度」しか持たない可能性がある
- 停電の頻発:供給逼迫でブラックアウトが増え、時間も長引く
- 公共サービス・生産への打撃:医療・行政・工場などが先に影響を受けやすい
- 物流の混乱:交通や輸送が不安定になり、調達コストが上がる
- 物価の上昇:物流停滞が生活必需品の価格に波及しやすい
- 社会の緊張:生活の制約が続くことで不満が蓄積しやすい
郭氏は特に、エネルギー不足が「経済活動の停滞」→「生活の圧迫」→「社会不安」という形でドミノ的に広がる点を強調しています。
中南米の空気感も変わる? 「関係の再評価」という見立て
郭氏は、制裁の拡大が中南米の国々にとって対米関係を「戦略的に再評価」する圧力になり得るとも述べています。キューバ向けの燃料取引が、貿易・金融・外交の判断と結びつくほど、関係国は“巻き込みリスク”を計算せざるを得ない――という構図です。
今後の焦点:実施の範囲と、供給の“穴”が埋まるか
現時点で注目されるのは、関税措置が実際にどの範囲の取引に及ぶのか、そしてメキシコを含む供給ルートがどの程度回復するのかです。キューバ側のエネルギー事情は、電力・交通・物価といった日常の手触りに直結します。ニュースの見出しが変わっても、街の明かりが戻るかどうかは、別の時間軸で進みます。
Reference(s):
cgtn.com








