中国の李強首相、AI革新と商用化を「全方位で推進」 国務院学習会で強調
2026年2月11日、中国の李強首相が人工知能(AI)の技術革新から産業化、現場での活用までを一体で加速させるよう呼びかけました。AIを「新質生産力」の育成と高品質発展につなげる狙いが、改めて示された形です。
国務院の「集団学習」でAIを重点テーマに
李強首相はこの日、AI発展をテーマにした国務院の集団学習(グループ学習)を主宰し、AIをめぐる取り組みを包括的に前進させる必要性を強調しました。
発言では、AIの発展動向を正確に把握した上で、研究開発から実装まで「全チェーン」でのブレークスルーを促し、多様な場面での幅広い導入を通じて技術の潜在力をよりよく引き出すべきだと述べています。
焦点は「戦略・商用化・資源配分・国際交流・統治」
李強首相が挙げた主な方向性は、次の5点です。
- 前向き(フォワードルッキング)な戦略設計:新技術や新たな道筋を見据えた戦略を描く
- 大規模・商用での応用促進:社会実装を広げ、商業利用も押し上げる
- 中核資源の協調:データ、計算能力(コンピューティング)、電力供給などの重要資源をよりよく調整する
- 国際的な技術交流の拡大:国際連携を広げる
- AIガバナンスの強化:法律、政策枠組み、適用基準、倫理ガイドラインを整備・改善する
特に「資源の協調」と「ガバナンス(統治)」を同時に進める点は、開発スピードだけでなく、運用のルール作りも重視するメッセージとして読めます。
「開放的で包摂的な環境」と人材育成も
李強首相は、開放的で包摂的な環境づくりに加え、複数の技能を持つ人材をより大きな規模で育てる必要があるとも述べました。AIの産業化が進むほど、研究者だけでなく、実装や運用、ルール設計まで担える人材層が重要になるという問題意識がにじみます。
会合には上海AI研究機関の責任者らも参加
会合では、上海人工知能実験室(Shanghai Artificial Intelligence Laboratory)の責任者である周波文氏が説明を行いました。また、丁薛祥副首相、張国清副首相、国務委員の呉政隆氏も討議に参加したとされています。
今後の見どころ:実装のスピードとルール整備の両立
今回の発言が示すのは、AIを「研究開発の成果」にとどめず、産業成長と現場の課題解決に結びつけること、そしてその過程でデータや計算能力、電力といった基盤を整え、ルールと倫理の整備も進めるという同時並行の設計です。
次の注目点は、どの分野で「大規模・商用アプリケーション」が具体化していくのか、また国際技術交流とガバナンス強化がどのように組み合わされていくのか、でしょう。
Reference(s):
China calls for comprehensive push in AI innovation, application
cgtn.com








