2025年の欧州、記録的な熱波と山火事が生態系に深刻な影響
昨年、欧州は気候変動の極端な影響を強く受けた一年でした。欧州連合(EU)が資金提供するコペルニクス気候変動サービス(C3S)と世界気象機関(WMO)がまとめた報告書は、熱波、山火事、そして海洋の温暖化と氷の融解がかつてない規模で進んだことを明らかにしました。
記録を塗り替えた猛暑
『欧州気候状態報告書2025』によると、欧州の少なくとも95%の地域で、平均を上回る年間気温が記録されました。熱波は地中海から北極圏にまで広がり、欧州全体で観測史上2番目に厳しい暑さとなりました。特に、北欧のスカンジナビアでは7月に21日間に及ぶ熱波が観測され、この地域では最も長く、最も厳しい記録となりました。北極圏に近い地域や内部では、気温が30度近く、あるいは30度以上に達したことも報告されています。
最悪の山火事シーズン
高温と乾燥は、欧州史上最悪の山火事を引き起こしました。報告書のデータによると、2025年に焼失した面積は約103万4000ヘクタール(1万346平方キロメートル)に及び、これはキプロスの国土面積を上回る規模です。また、山火事による二酸化炭素などの排出量も観測史上最高に達し、その約半分はスペインからのものでした。
続く海水温の上昇と氷雪の減少
欧州周辺の海では、海水温の上昇傾向が続いています。欧州海域の年間平均海面水温は、4年連続で観測史上最高を記録しました。約86%の海域で「強い」海洋熱波が観測され、36%は「厳しい」または「極端」な状態にあり、いずれも過去最高の割合です。地中海の平均水温は、2024年に次いで観測史上2番目の高さでした。
一方、雪と氷の覆いは高温と少雨により著しく減少しました。3月の欧州の積雪面積は平均よりも約132万平方キロメートル少なく、1983年の観測開始以来3番目に低い水準でした。これは、フランス、イタリア、ドイツ、スイス、オーストリアを合わせた面積にほぼ相当します。氷河では、北欧の一部を除いて質量の減少が進み、アイスランドでは1976年以降2番目の大きな質量損失が記録されました。
生態系への積み重なる圧力
報告書は、陸上と海上の干ばつ、山火事、熱波が、欧州の海洋と陸域の生態系に増大する圧力をかけていると指摘しています。極端な気候条件にさらされることで、生物多様性への影響が懸念されています。昨年の記録は、気候変動が地域の環境に及ぼす具体的で深刻な影響を浮き彫りにしました。
Reference(s):
Europe saw record fires, sea warming and severe heatwaves in 2025
cgtn.com



