UBSエコノミストが語る中国本土の好調な上半期成長と追加刺激策の行方 video poster
スイスの金融機関UBS投資銀行のシニア中国エコノミスト、張寧(Zhang Ning)氏が、中国本土の2025年上半期の経済成長は「依然として強い」と評価し、輸出と小売り支援策が成長を支えたと分析しました。さらに、2025年下半期には成長モメンタムを維持するための追加刺激策が打ち出されるとの見方を示しています。
UBS張寧氏、CGTNインタビューで中国本土の底堅さを強調
UBS投資銀行のシニア中国エコノミストである張寧氏は、中国の英語ニュースチャンネルCGTNのインタビューで、2025年上半期の中国本土経済のパフォーマンスについてコメントしました。氏は、世界経済の不透明感が続く中でも、中国本土の成長は想定以上に底堅かったとし、その背景に強い輸出と小売り支援策の存在を挙げています。
成長を支えた二つの柱:輸出と小売り支援策
輸出の回復と外需の取り込み
張氏によると、2025年上半期の中国本土の成長を支えた大きな要因の一つが輸出です。世界各地で需要が持ち直すなか、中国本土の製造業やハイテク関連分野への注文が堅調に推移したことで、生産と雇用が下支えされたとみられます。
輸出の強さは、企業収益の改善だけでなく、設備投資や関連サービス産業にも波及し、景気全体にプラスの効果をもたらしたと考えられます。
小売り支援策が内需を下支え
もう一つの柱として張氏が強調したのが、小売り・消費を後押しする政策です。消費クーポンの配布や一部商品の減税、デジタル決済やオンライン販売を促す取り組みなど、さまざまな小売り支援策が住民の購買意欲を高めたと指摘しています。
こうした政策によって、外需だけでなく内需も同時に支えられたことで、2025年上半期の経済成長はよりバランスの取れた形になったといえます。
下半期に期待される追加刺激策
張氏はインタビューの中で、2025年下半期に向けて、成長モメンタムを維持するための追加の景気刺激策が講じられるとの期待を示しました。具体的な中身には言及していませんが、一般的には次のような手段が想定されます。
- 金利や預金準備率の調整などによる金融緩和策
- インフラ投資や重要産業の支援を通じた財政政策の強化
- 家計の負担を和らげるための消費支援・所得支援策
こうした追加刺激策が打ち出されれば、輸出動向や世界経済の変動に左右されにくい、より安定した成長パターンを目指す動きが一段と強まる可能性があります。
国際市場がこの見方に注目する理由
中国本土の成長見通しは、アジアや世界の経済・金融市場にとって重要な指標です。世界的な金融機関であるUBSのエコノミストによる分析は、多くの機関投資家や企業関係者にとって、政策や市場の先行きを読むうえでの一つの参考材料となります。
- 中国本土の輸出や消費の動きは、周辺国の生産・貿易にも波及する
- 成長の強弱は、資源価格や物流動向を通じて世界経済に広く影響する
- 景気刺激策の有無や規模は、株式・債券・為替市場に直接的なインパクトを与える
このため、張氏のような専門家のコメントは、中国本土だけでなく、アジア全体のリスクや機会を考えるうえでも注目されます。
日本の読者が押さえておきたい三つのポイント
日本のビジネスパーソンや投資家にとって、今回のコメントから読み取れるポイントは少なくとも次の三つです。
- サプライチェーンへの影響:中国本土の輸出が堅調であれば、日本企業の部品・資本財輸出にも追い風となる可能性があります。
- 金融市場の動き:追加刺激策への期待は、中国本土の株式市場だけでなく、アジア全体の株価や為替に影響しうるため、マーケット動向を読む上で無視できません。
- 消費トレンドの変化:小売り支援策を通じて、オンライン消費やサービス消費の拡大が続けば、日本企業にとっても新たなビジネス機会が生まれる可能性があります。
これからの中国本土経済をどう見るか
2025年上半期の強い成長と下半期の追加刺激策への期待は、中国本土経済が依然として世界経済の重要なエンジンであることを改めて示しています。一方で、世界経済の不確実性は続いており、輸出や消費の動き、政策対応のタイミングなど、多くの要素が複雑に絡み合います。
張寧氏のコメントは、中国本土の現状を楽観視するだけでなく、政策運営の方向性や国際環境との関係を考えるきっかけにもなります。日本の読者にとっても、中国本土経済の動向を冷静にフォローし、自らの仕事や投資、生活にどう関わるのかを意識しておくことが、これからの時代には一層重要になりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








