トランプ米大統領「インドとの貿易合意は間近」 欧州とも協議加速
トランプ米大統領「インドとの貿易合意は間近」
米国のドナルド・トランプ大統領が、インドとの貿易協定が「非常に近い」と述べ、欧州連合(EU)とも合意に達する可能性があると語りました。カナダとの交渉については「まだ何とも言えない」と慎重な姿勢を示しており、世界の通商秩序を左右しかねない動きが続いています。
- インドとの貿易協定は「合意間近」と発言
- EUとも合意の可能性に言及
- カナダとの交渉は「まだ判断は早い」
- 小さな国には一律10〜15%関税の案も
インドとEU、優先される二つの相手
トランプ大統領は、米メディア「Real America's Voice」で水曜日に放送されたインタビュー番組で、今後見込まれる貿易合意について問われ、「インドとは非常に近いところまで来ている。EUとも合意をまとめられる可能性がある」と述べました。
トランプ政権は、自身が「巨額」と表現する米国の貿易赤字を縮小し、同盟国を含む相手国からより有利な条件を引き出すことを目指して、複数の貿易協定を同時並行で交渉しています。多くの米輸入品に課される関税が8月1日に再び引き上げられる予定で、その期限をにらんだ駆け込み交渉の色彩も強まっています。
こうした中、EU側の交渉責任者であるマロシュ・シェフチョビッチ氏は、水曜日にワシントンに向かい、関税をめぐる協議に臨む予定です。一方、インドからも通商代表団が月曜日にワシントン入りしており、米印間では詰めの協議が行われているとみられます。
トランプ大統領はEUについて、「これまでEUは非常に厳しかったが、今はとても協力的だ。彼らは合意を望んでおり、これまでとは大きく違う内容になるだろう」と、交渉環境が変化しているとの認識を示しました。
カナダとの交渉は不透明なまま
一方、カナダとの貿易協定について問われたトランプ大統領は、「まだ何とも言えない(Too soon to say)」と述べ、現時点では見通しが立っていないことを認めました。EUと同様に、カナダも交渉が決裂した場合に備え、対抗措置の準備を進めているとされています。
カナダのマーク・カーニー首相も同じ水曜日、カナダの労働者にとって納得のいく内容の合意案は、まだテーブルに載っていないとの見方を示しており、両国の評価は一致しています。米加関係は安全保障面では同盟関係にありますが、貿易をめぐっては緊張が続いていることがうかがえます。
小さな国に一律10〜15%関税?
トランプ大統領はインタビューの中で、「小さな国」に対しては、一律で10%または15%の関税を課す可能性にも言及しました。一律関税とは、品目ごとに細かく税率を決めるのではなく、特定の国からの輸入全体に同じ税率を上乗せする方式を指します。
こうした措置が実際に導入されれば、米国市場に依存する中小規模の国の経済に大きな影響が出るおそれがあります。同時に、対象となる国が報復関税で対抗する動きが広がれば、世界的なサプライチェーン(供給網)や企業の投資判断にも波及しかねません。
日本と世界が注視すべきポイント
今回の一連の発言は、米国がインドやEU、カナダとの関係をどう位置づけるのか、そして「小さな国」にどのような条件を突きつけるのかを示すシグナルでもあります。日本企業や投資家にとっても、今後の国際取引やサプライチェーン戦略を考えるうえで無視できない動きです。
- インドおよびEUとの貿易協定が、8月1日の関税引き上げ前にどこまで具体化するか
- カナダとの交渉で、労働者保護や自動車、農産品などの分野がどのように扱われるか
- 「小さな国」に対する一律関税案が、他の国や地域の政策対応を誘発するか
国際ニュースとしての見どころは、米国が関税という圧力と引き換えに、どのような新しい貿易ルールを形にしていくかという点にあります。今後の交渉の行方次第では、私たちの日常の物価や企業の海外展開にも静かに影響が広がっていく可能性があります。
Reference(s):
Trump says India trade agreement is close, Europe deal possible
cgtn.com








