フィジタルゲームとは?UAE・アブダビで注目集める「身体×eスポーツ」競技
「フィジタル(Phygital)ゲーム」は、デジタル(eスポーツ)とフィジカル(実競技)を連続して行う新しいスポーツ体験です。2025年12月、UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビで開催されていた「Phygital Games of Future 2025」が火曜日に閉幕し、観戦スタイルも含めて“次の競技フォーマット”として話題になっています。
フィジタルゲーム(Phygital games)とは
フィジタルスポーツは、同じ競技をまずeスポーツで対戦し、その後に現実のコートやフィールドで実競技を行うのが特徴です。デジタルと身体能力の両方が求められ、プレー体験も観戦体験も一段階増える——そんな競技設計になっています。
基本の流れ:まずデジタル、次にリアル
- 第1ラウンド:eスポーツ(デジタル版)で対戦
- 第2ラウンド:同種目のフィジカル版(実競技)で対戦
- 総合:両方の結果で勝敗が決まる(“ひとつの試合”として完結)
いま主流のフィジタル競技は4つ
現時点で主要なフィジタルゲームとして挙げられているのは、次の4競技です。
- フットボール
- バスケットボール
- ボクシング
- ダンス
なぜ人気?「脳の刺激が違う」という選手の実感
中国本土の広州を拠点とする「Guangzhou Red Moon FC」の選手、呉正茂(Wu Zhengmao)さんは、フィジタルゲームが従来のフットボール観を“完全に打ち砕いた”と語っています。
本人によれば、フィジタルゲームは脳への刺激が従来のフットボールとは違うとのこと。まずデジタル空間で状況判断を極限まで研ぎ澄まし、直後にリアルの試合でフィジカルと戦術に落とし込むため、参加者にとっては新しいプレーモードであり、同時に競技人生への挑戦にもなるといいます。
プロを目指すなら「eスポーツもフットサル戦術も」
同チームのキャプテンは、プロとしてこの分野に入るなら、
- 世界トップレベルに匹敵するeスポーツ技能
- フットボール技能に加え、フットサル戦術も強いこと
が必要だとしています。どちらか片方ではなく、両方を高い水準で統合することが前提になる点が、既存スポーツとも既存eスポーツとも異なるところです。
伝統的スポーツが得意でなくても楽しめる:「HADO」という選択肢
また、伝統的なスポーツに強い関心がない人にも入り口があります。記事内で紹介されているのが「HADO」です。
HADOは、ヘッドマウントディスプレイと腕のセンサーを装着し、現実のコートでエナジーボールやシールドを使って戦う競技。テクノロジーの演出を“画面の中”に閉じ込めず、身体の動きと結びつけることで、スポーツ観戦・参加の裾野を広げています。
観客側のメリット:席を立たずに「2つの熱狂」を味わえる
フィジタルゲームが支持を集める理由は、プレーヤーだけではありません。観客は同じ席から、
- eスポーツの駆け引き
- 実競技の迫力
を連続して楽しめます。試合の文脈が二重になるぶん、理解できた瞬間の快感も増える——そんな“倍化した観戦体験”が、人気の土台になっているようです。
フィジタルゲームは、デジタルと現実を行き来する時代のスポーツの形を、競技ルールそのものとして提示します。今後どんな種目が増え、どんな観戦文化が生まれるのか。2025年のアブダビでの閉幕は、その入口として記憶されそうです。
Reference(s):
cgtn.com








