中国本土の12月CPI、前年比0.8%に加速 食品高が押し上げ
中国本土の物価動向を占う最新データが、2026年1月9日(金)に公表されました。2025年12月の消費者物価指数(CPI)は前年比0.8%上昇と伸びがやや強まり、家計に近い「食品価格」が主な押し上げ要因になった形です。
12月CPIは「前年比0.8%」—約2年9カ月ぶりの高い伸び
国家統計局(NBS)によると、2025年12月のCPIは以下の通りでした。
- 前月比:0.2%上昇
- 前年比:0.8%上昇
前年比の伸びは11月から0.1ポイント加速し、2023年3月以来の高水準となりました。
押し上げの中心は食品:前年比1.1%上昇
NBSの董莉娟(ドン・リジュアン)・主任統計官は、12月の前年比CPIの伸びが加速した主因として、食品価格の上昇(前年比1.1%)を挙げています。
食品は日々の生活実感に直結しやすい一方で、季節要因や供給状況でも動きやすい項目です。今回の結果は、総合指数の「加速」がどの項目によってもたらされたのかを読み解くうえで、重要な手がかりになります。
2025年通年では「インフレは横ばい」—それでも年末に変化
同じ発表では、2025年通年のインフレ(物価上昇率)は「変化なし(横ばい)」だったとされています。そのうえで年末にかけて前年比の伸びがやや強まった点は、足元の需要や価格形成に小さな変化が出てきた可能性を示します。
PPIは2025年通年で前年比2.6%下落、12月は下落幅が縮小
企業側のコストや卸売段階の価格の動きを示す生産者物価指数(PPI)について、NBSは次の数字も公表しました。
- 2025年通年:前年比2.6%下落
- 2025年12月:前年比1.9%下落(下落傾向は続くが、縮小)
董氏は「国内のマクロ政策が効果を発揮し続け、一部セクターで前向きな価格変化が見られる」と述べ、統一された全国市場の発展が進むなかで、関連産業の価格下落が縮小しているとの見方を示しました。
2026年は「回復」を見込む声も—注目点は需要喚起の効き方
中国民生銀行の温彬(ウェン・ビン)・チーフエコノミストは、中国メディアの報道として、国内需要を押し上げる政策が段階的に効いてくること、現代産業システムの構築が加速すること、重点産業の供給能力の管理や市場競争の最適化に向けた措置が続くことなどから、今年(2026年)の消費者物価は回復が見込まれるとの見通しを示しています。
消費者物価(CPI)と生産者物価(PPI)は、家計と企業という異なる現場の温度感を映す指標です。2026年は、需要喚起の広がり方と、企業側の価格環境の変化が同時に進むのかが、静かな焦点になりそうです。
データ早見(NBS公表)
- 2025年12月CPI:前月比+0.2%、前年比+0.8%
- 2025年12月 食品価格:前年比+1.1%
- 2025年PPI:前年比-2.6%
- 2025年12月PPI:前年比-1.9%(下落幅縮小)
Reference(s):
cgtn.com








