中国の民族伝統スポーツ大会、第12回が海南省三亜で開催 video poster
中国の民族伝統スポーツ大会として知られる第12回全国少数民族伝統体育運動会が、今年11月22日から30日まで海南省三亜市で開かれました。中国各地から29の代表団が集まり、約1万人の選手が56の民族を代表して出場しました。本稿では、日本語で読める国際ニュースとして、この大会の特徴と意義を整理します。
29代表団・約1万人が南国の三亜に集結
開催地となったのは、中国南部のリゾート都市として知られる海南省三亜市です。中国全土から29の代表団が到着し、民族伝統スポーツの全国大会に臨みました。
大会期間中、選手たちは17の競技に分類された139種目に加え、3つのデモンストレーション競技で腕を競いました。競技種目には、それぞれの民族の生活文化や歴史が色濃く反映されています。
全国少数民族伝統体育運動会は1953年に始まり、中国で最も歴史の長い全国規模の総合スポーツ大会の一つとされています。今回で12回目を迎え、民族スポーツを通じた交流の場として位置づけられています。
聖火リレーには107人が参加
大会開幕を前に行われた聖火リレーは、11月17日に終了しました。リレーにはさまざまな分野から選ばれた107人が走者として参加し、大会の雰囲気を盛り上げました。
湖南省・湘西にある民族体育学校のコーチ、ティエン・シーファンさんは「運動会は異なる民族同士の交流と団結を大きく高めてくれます。聖火リレーに参加できて本当にわくわくしました。開会式で聖火がともされる瞬間を心待ちにしていました」と話し、大会への期待を語りました。
聖火リレーは、国内各地の人々が大会に関心を寄せるきっかけともなり、民族スポーツが持つ象徴的な意味合いを改めて印象づけました。
生活の知恵がスポーツに ココナツ木登りがデビュー
この民族伝統スポーツ大会の特徴は、競技の多くが各民族の日常生活や慣習に根ざしていることです。今大会のハイライトの一つが、新たにお目見えしたココナツの木登り競走です。
この競技は、海南に暮らすリー族やミャオ族の暮らしから生まれました。彼らは長く、ココナツの収穫のために高い木に登ってきましたが、その技術が競技として形になりました。選手たちは素早さとバランス感覚を競い、観客はその身軽さに息をのみます。
女性限定のブランコ競技 朝鮮族の文化が背景に
もう一つの注目種目が、女性選手のみが参加するブランコ競技です。この競技は、中国東北部に暮らす朝鮮族の伝統から生まれたとされます。
ブランコをこぐ動作は、単なる遊びではなく、女性が外の世界に視野を広げ、自信を育む象徴的な行為とされています。競技として行うことで、女性のエンパワーメントを後押ししつつ、伝統文化の継承にもつながっています。
新疆ウイグル自治区では馬術競技を先行開催
一部の競技は、海南省ではなく新疆ウイグル自治区で先行して行われました。特に馬術競技などは、草原文化と深く結びついた地域ならではの種目として位置づけられています。
広大な中国各地で分散開催することで、それぞれの土地に根ざした民族スポーツを現地の人々も体感できる仕組みになっています。
民族多様性を見える化するスポーツイベント
今回の全国少数民族伝統体育運動会には、56の民族が参加しました。スポーツを通じて各民族の衣装、音楽、生活文化が紹介されることで、国内外の人々が中国社会の多様性に触れる機会となります。
一般的な国際ニュースでは、政治や経済の話題が中心になりがちです。しかし、こうした民族伝統スポーツの大会に目を向けると、地域ごとの生活や価値観の違いが、競技という形で立ち上がって見えてきます。
SNSや動画配信を通じて大会の映像が広がれば、日常の延長線上にあるスポーツから多様性を考えるきっかけにもなりそうです。通勤時間のちょっとしたスキマに、こうしたニュースをチェックしてみるのもよいかもしれません。
Reference(s):
Athletes arrive for National Traditional Games of Ethnic Minorities
cgtn.com








