中国の「灶王さま」と小年:新年の福を呼ぶ台所の神さま
毎年の旧正月シーズンになると、中国では台所の神さま「灶王(ざおう)」を送る小さな新年行事が行われます。2025年末から始まる今回の旧暦12月でも、新年の福を願うこの伝統が静かに息づいています。
12月31日から始まる旧暦12月「臘月」
伝統的な中国の暦では、旧暦12番目の月は「臘月(ラーユエ)」と呼ばれます。2025年は、この臘月が12月31日に始まります。
臘月は、一年のしめくくりとなる特別なひと月で、多くの伝統的な風習が行われる、一年のなかでもとくに文化的に豊かな時期のひとつとされています。
小年とも呼ばれる「灶王さまの日」はいつ?
臘月の後半にあたる「灶王さまの日」は、小年(しょうねん)とも呼ばれます。今回の臘月では、次の日程で祝われる予定です。
- 中国北部のいくつかの地域:2026年1月22日
- 中国南部の地域:2026年1月23日
地域によって一日ずれるものの、いずれも新年本番を前に、家庭の台所の神さまをねぎらい、来たる一年の加護を願う日とされています。
台所を見守る神「Kitchen God(Stove God)」
灶王さまは、英語で「Kitchen God」や「Stove God」とも呼ばれます。その起源は古い中国の民間伝承にあり、各家庭の台所をつかさどる神とされています。
灶王さまは、その家の出来事や暮らしぶりを見守り、天にいる神々の帝王に対して、その家庭の様子を報告すると信じられています。良い報告をしてもらえるかどうかが、新しい一年の祝福につながると考えられてきました。
甘いお菓子でもてなす灶王さま
灶王さまの日には、多くの家庭で食べ物や飲み物をお供えします。なかでも特徴的なのが、麦芽糖から作られたメロンの形のお菓子です。
この特別なお菓子をはじめとする供え物をささげることで、灶王さまが天界で家庭のことを好意的に伝えてくれ、新年の祝福がもたらされると信じられています。
忙しい年末に立ち止まるタイミングとして
年末年始のあわただしさのなかで、灶王さまの日は、家庭や日々の暮らしを見つめ直す静かな時間とも言えます。臘月の風習や小年という節目は、家族で食卓を囲み、新しい一年にどんな日々を送りたいかを話し合うきっかけにもなりそうです。
日本から見ると少しなじみの薄い行事かもしれませんが、台所や食卓を大切にし、新しい年の幸せを願う気持ちは、多くの人が共感できる感覚ではないでしょうか。2025年末から2026年初めにかけてのこの時期、中国の家庭で受け継がれてきた小さな新年の風景に、そっと思いをはせてみるのも良さそうです。
Reference(s):
cgtn.com








