杭州でCPOPwave展 中国ポップカルチャーの舞台裏を解剖 video poster
中国本土の都市、浙江省杭州市で現在開催中のCPOPwave展は、映画やドラマ、ゲームを通じて中国ポップカルチャーの舞台裏をのぞき込むことができるイベントです。会場では、CPOPwaveのチーフディレクターであるWang Xuan氏が、映画The Wandering Earth IIの小道具、ドラマTill the End of the Moonの衣装、ゲームHonor of Kingsの大型展示について、その創作の工夫や物語を来場者に語っています。
杭州で開かれるCPOPwave展とは
CPOPwave展は、CPOP unpackedというテーマのもと、中国ポップカルチャーの象徴的な作品を「分解」し、その裏側にあるストーリーや制作プロセスに光を当てる試みです。2025年12月現在も杭州市で開催されており、国際ニュースとしても注目されるカルチャーイベントになっています。
展示の中心にあるのは、中国で人気を集める映像作品やゲームタイトルです。ただ作品名を並べるのではなく、「なぜこの作品が人々の心をつかむのか」「どのようなアイデアや技術によって世界観が形になったのか」を、実物の小道具や衣装を通して体感できる構成になっています。
SF映画・ドラマ・ゲームが同じ空間に集結
会場には、異なるジャンルのポップカルチャーが同じ空間に集められています。主な展示の柱は次の三つです。
- SF映画The Wandering Earth IIの撮影に使われた小道具
- ファンタジー色の強いドラマTill the End of the Moonの衣装
- 人気ゲームHonor of Kingsの世界観を再現した大型展示
映像作品とゲームが一体となって紹介されることで、「物語をつくる」という行為の共通点と、それぞれのメディアならではの違いが浮かび上がります。
SF映画『The Wandering Earth II』の小道具が語る未来像
SF映画The Wandering Earth IIのコーナーでは、撮影に使用された小道具が来場者を迎えます。スクリーン越しでは一瞬で通り過ぎてしまうアイテムも、現物を見ると細かなディテールや質感が伝わり、未来を描くためにどれだけの想像力と工夫が注がれているかが実感できます。
Wang Xuan氏は、こうした小道具が物語の説得力を支える重要な要素だと説明し、デザインの発想からセットに配置されるまでの流れを紹介しています。
ドラマ『Till the End of the Moon』の衣装に込められた世界観
歴史劇とファンタジーを思わせるドラマTill the End of the Moonの衣装展示では、生地の重なりや刺繍の細かさなど、画面越しには伝わりにくいディテールを間近で見ることができます。
色使いや装飾には、登場人物の性格や物語の舞台設定が反映されており、「衣装そのものがキャラクターを語る」という発想が感じられます。Wang Xuan氏は、衣装チームと演出チームがどのように協力し、ドラマ全体のトーンを形づくっていったのかを解説し、映像制作のコラボレーションの深さを示しています。
Honor of Kingsの世界を体感する大型展示
Honor of Kingsの展示エリアでは、ゲームのキャラクターや世界観をイメージした空間演出が用意されています。視覚的な迫力とともに、ゲームの物語性やデザインの方向性を立体的に感じられる構成です。
ゲームは単なる娯楽にとどまらず、音楽や美術、ストーリーテリングが融合した総合的なポップカルチャーとして紹介されています。映像作品と並べて展示することで、「画面の向こう側」で行われている創作の厚みが伝わってきます。
Wang Xuan氏が案内する制作の舞台裏
CPOPwave展の見どころの一つは、チーフディレクターのWang Xuan氏自身が、展示を案内しながら制作の背景を語っている点です。どのようなコンセプトで展示を組み立てたのか、作品同士をどのように関連づけて見せたいのかといった視点が語られ、単なる「ファン向け展示」を一歩超えた内容になっています。
小道具や衣装、ゲームのデザインに共通するのは、「観客やプレーヤーにとってのリアリティをどう生み出すか」という問いです。Wang Xuan氏の解説は、その問いに中国本土のクリエイターたちがどう向き合っているのかを示すものでもあります。
日本の視聴者・プレーヤーにとっての意味
日本でも、中国の映画やドラマ、ゲームをオンラインで楽しむ人は年々増えています。The Wandering Earth IIやTill the End of the Moon、Honor of Kingsといったタイトルは、アジア全体でのヒット作として日本のSNSでも話題に上ることがあります。
杭州で開かれているCPOPwave展は、そうした作品の「表側」だけでなく、「どう作られているのか」「どんな思考からデザインが生まれているのか」を知る入口になっています。作品を観たりプレーしたりするだけでは気づきにくい部分に目を向けることで、中国ポップカルチャーの受け取り方も変わってくるかもしれません。
アジアのポップカルチャーをどう見渡すか
映像とゲームの境界が薄れ、国境を越えてコンテンツが共有される今、CPOPwave展のような試みは、アジアのポップカルチャーを立体的に理解するためのヒントになります。日本から直接杭州を訪れることが難しくても、こうした展示が行われているという事実は、中国本土での創作現場の熱量を想像するきっかけになります。
今後、同様の展示やイベントが日本や他の地域にも広がれば、作品を消費するだけでなく、その背景にある技術や思考を共有する場として機能していきそうです。中国ポップカルチャーを国際ニュースとして追うとき、杭州のCPOPwave展は、その現在地を象徴する一つのケーススタディと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








