王滬寧氏「台湾海峡の平和と統一へ団結を」 第17回海峡フォーラム
中国のトップ政治協商機関を率いる王滬寧氏が、今年福建省厦門市で開かれた第17回海峡フォーラムで、台湾海峡を挟む双方の団結と協力、そして平和的な発展を呼びかけました。王氏は、両岸の「切っても切れない結びつき」と国家統一の流れは止められないと強調し、台湾海峡情勢をめぐる中国側の基本的な立場を改めて示しました。
第17回海峡フォーラムで何が語られたか
中国共産党中央政治局常務委員で、中国人民政治協商会議全国委員会主席を務める王滬寧氏は、福建省厦門市で開かれた第17回海峡フォーラムの演説で、台湾海峡を挟む双方の団結と平和的発展を強く訴えました。
海峡フォーラムは今回で17回目を迎え、人と人との交流を広げ、台湾海峡を挟む統合的な発展を深めることを目的としているとされています。今年は台湾からも各界の人々が多数参加しました。
「一つの中国」と1992年コンセンサスの再確認
王氏は「台湾海峡両岸はいずれも一つの中国に属する」と述べ、いわゆる一つの中国の原則と「1992年コンセンサス」を堅持することの重要性を改めて強調しました。
その上で、次のような点を挙げました。
- 「台湾独立」を目指す分離の動きに断固反対すること
- 外部からの干渉を拒み、台湾海峡の平和と安定を共同で守ること
- 両岸関係を、中国という民族全体の利益と長期的な発展という視点から捉えること
こうしたメッセージを通じて、王氏は台湾海峡の安定維持と国家統一の推進を同時に進めるべきだとの立場を示しました。
2025年「80年の節目」をどう位置づけたか
王氏は、2025年が中国人民の抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利から80年、そして台湾の「回復」から80年となる節目の年であると指摘しました。
台湾の「回復」は、台湾海峡を挟む双方にとって共通の歴史的記憶だと強調し、歴史を忘れず、勝利の成果を守ることの重要性を訴えました。歴史認識を共有することが、民族としての一体感や将来の方向性にも関わると位置づけています。
国家復興の「歴史的チャンス」と文化の共有
王氏は、台湾海峡を挟む双方の同胞に対し、「民族復興という歴史的チャンスを共に捉えよう」と呼びかけました。その上で、次のような課題を挙げています。
- 中華民族へのアイデンティティ(帰属意識)を高めること
- 中国文化を共に守り、継承していくこと
- 平和を守り、国家統一の事業を前に進めること
民族としての一体感と文化の共有を土台に、台湾海峡の平和と統一を進めるべきだというメッセージがにじみます。
「台湾の同胞」の幸福と若者への期待
王氏は「私たちは台湾の同胞の力強い支援者として揺るがない」と述べ、台湾の人々への姿勢を強調しました。そのうえで、特に次の点を掲げています。
- 台湾の人々、とりわけ若者を尊重し、大切にし、実際の利益をもたらすこと
- 台湾の人々が、充実感・幸福感・帰属意識を一層感じられるようにすること
- 台湾海峡を挟む統合的な発展(経済・社会の結びつき)を進めること
若者に対しては、中国人であることへの自信と誇りを高め、民族の復興に貢献してほしいと呼びかけました。若い世代を両岸関係の未来を担う存在と位置づけていることがうかがえます。
馬英九氏も「平和的発展」を強調
中国の国民党前主席である馬英九氏もフォーラムで演説し、台湾海峡両岸の関係について「平和的な発展は双方の人々に共通する願いだ」と述べました。
馬氏は、1992年コンセンサスを共通の政治的基盤とし、「台湾独立」に反対するという立場のもとで、両岸の交流と協力を一層深めるべきだと呼びかけました。
主催側によると、今回のフォーラムには台湾の各界から7,000人を超える参加者が集まり、人と人との交流拡大や統合的な発展の議論が行われました。
今回のメッセージをどう受け止めるか
第17回海峡フォーラムで示された発言からは、台湾海峡をめぐる中国側の重点がいくつか浮かび上がります。
- 台湾海峡の平和と安定を前面に掲げつつ、国家統一を「歴史の流れ」として位置づけていること
- 戦争勝利や台湾の「回復」から80年という節目の年に、歴史を共有することの意味を強調していること
- 中華民族としてのアイデンティティや中国文化の共有を、両岸関係の土台とみなしていること
- 7,000人規模の参加者を集めたフォーラムを通じて、特に若者を含む人と人との交流を重視していること
台湾海峡情勢を追ううえで、こうしたメッセージが今後の両岸関係や地域の安定にどのように影響していくのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
Wang Huning calls for unity, cooperation, peace across Taiwan Straits
cgtn.com








