ソウルで「平和のこだま」 中韓が抗日戦争勝利80周年を記念
第二次世界大戦の終結から80年となる2025年、中国と韓国がともに戦争の記憶と平和への思いを共有する文化交流イベント「Echoes of Peace(平和のこだま)」が、ソウルで木曜日に開かれました。歴史を語り継ぐ試みは、東アジアの現在と未来を考えるうえでも注目されています。
CMGなどが共催、200人超が参加
「Echoes of Peace」は、中国メディアグループ(China Media Group、CMG)、ソウル中国文化センター、そして大韓民国臨時政府の国立記念施設であるNational Memorial of the Provisional Government of the Republic of Koreaが共催した文化交流イベントです。
会場には、韓国の政界・学術界・メディア・文化分野から200人を超える招待客が集まりました。中国側からは、駐韓中国大使の戴兵氏も出席しました。
CMG総裁の慎海雄氏と、韓国の金振杓・元国会議長はビデオメッセージを寄せ、それぞれ歴史の教訓と平和の価値を強調しました。
中国側「歴史は未来への道しるべ」
慎氏は、今年2025年が「中国人民の抗日戦争」と「世界反ファシズム戦争」の勝利80周年に当たると指摘しました。中国共産党が主導した抗日民族統一戦線のもと、中国人民が大きな犠牲を払いながら世界の正義の力と肩を並べ、ファシズム打倒に貢献したと振り返りました。
そのうえで、「過去を忘れてはならない。歴史こそが最良の教科書だ」と述べ、激動する現代だからこそ、この壮大な歴史から知恵と力をくみ取り、共通の課題にともに向き合う必要があると訴えました。
イベントのタイトル「Echoes of Peace」には、戦争をともに戦い抜いた日々を思い起こし、時空を超えた感情的なつながりを分かち合いたいという思いが込められているといいます。
中韓関係の深化へ、協力のメッセージ
駐韓中国大使の戴兵氏は、あいさつの中で、中国が韓国とともに国交樹立の原点を忘れず、善隣友好の方向性を堅持しつつ、互恵・ウィンウィンの協力を一層進めたい考えを示しました。
さらに、両国の「戦略的協力パートナーシップ」を新たな高みに引き上げる用意があると述べ、歴史の記憶を共有することが将来の協力にもつながるとの見方をにじませました。
韓国側「平和な未来への橋に」
金振杓氏は、今回のイベントが中国と韓国の人々の友情を深め、平和な未来に向けて共に歩むための「橋」となることへの期待を表明しました。
特に、両国が共通のテーマである戦争と平和を見つめ直すことは、地域の安定だけでなく、若い世代に歴史の意味を伝えるうえでも大きな意義があると強調しました。
映画が映し出す「共通の記憶」
「Echoes of Peace」では、中国と韓国の戦争をテーマにした映画の上映も行われます。これらの作品は、抗日戦争や抵抗の歴史を芸術的な表現を通じて描き出し、両国の人々が共有する記憶を呼び起こすものです。
金氏は、映画が歴史の貴重な記録であると同時に、人々の平和への願いと、隣国同士の相互扶助の精神を映し出していると述べました。スクリーンを介して過去を追体験することが、対話と共感のきっかけになりそうです。
東アジアの読者にとっての意味
東アジアでは、戦争の記憶と歴史認識は、今も政治や世論に影響を与える重要なテーマです。中国と韓国が戦争の歴史を平和のメッセージとして共有しようとする今回の取り組みは、日本を含む地域全体にとっても無関係ではありません。
歴史をどう語り継ぎ、そこからどんな教訓を引き出すのか。ソウルで開かれた「Echoes of Peace」は、その問いをあらためて投げかけています。ニュースを追う私たち一人ひとりが、過去と現在、そして未来をどう結びつけて考えるのかが問われていると言えそうです。
- 2025年は抗日戦争と世界反ファシズム戦争の勝利80周年
- ソウルで中国と韓国が共同の平和記念イベントを開催
- 歴史を「最良の教科書」として共有し、協力と平和の未来をめざすメッセージが発信されました
Reference(s):
Echoes of Peace: Event to commemorate WWII anniversary held in Seoul
cgtn.com








