中国とイタリアが語る都市文明 ローマで「中伊都市文明対話2025」
ローマで開かれた「Sino-Italian Dialogue on Urban Civilization 2025(中伊都市文明対話2025)」で、中国とイタリアの専門家や実務者が、文化遺産を生かした未来の都市づくりについて意見を交わしました。国際ニュースとしても、欧州とアジアの都市政策の新たな連携が注目されています。
ローマで開かれた中伊の「都市文明」対話
この「中伊都市文明対話2025」は、日曜日にイタリアの首都ローマで開催され、中国とイタリア双方から、政府関係者、研究者、シンクタンクの専門家、都市管理の実務担当者が参加しました。
テーマは「文化の継続性と都市文明の構築」。両国に息づく長い歴史や文化遺産を手がかりに、これからの都市をどのようにデザインしていくのかが議論されました。
「文明間の対話」と「共通の未来」
中央レベルで文化と倫理の建設を担当する委員会の弁公室副主任であるフー・カイホン氏は、この対話について「時間を超えた文明間の交流であると同時に、共に未来を構想する知的な旅だ」と述べ、都市づくりを通じて文明同士が学び合う意義を強調しました。
フォーラムでは、文化遺産が未来の都市開発にどのようなヒントを与えるのか、そして急速な都市化のなかで文化の連続性をどう守り、どう更新していくのかといった視点が共有されたとされています。文化を単に保存する対象ではなく、都市文明を形づくる原動力としてとらえ直そうとする姿勢がうかがえます。
イタリア・中国都市文明共同センターが発足
今回の対話の大きな成果の一つが、「Italy–China Joint Center for City Civilization(イタリア・中国都市文明共同センター)」の正式な立ち上げです。
発足式では、中国側から中国美術学院副院長のハン・シュ氏、イタリア側から元駐中国イタリア大使のアルベルト・ブラダニーニ氏が挨拶し、新センターへの期待が語られました。
この共同センターは、都市文明に関する中伊の連携を継続的に支える拠点として設立されたもので、今後、研究や人材育成、専門家同士の対話など、さまざまな形で協力を深めていくことが期待されています。文化政策や都市計画、アートやデザインが交わる場として、その動きが注目されます。
日本の都市づくりにとっての問い
長い歴史と豊かな文化遺産を持つという点で、日本も中国やイタリアと共通する課題に直面しています。人口減少や老朽化したインフラへの対応が迫られるなか、「文化の継続性」をどう都市の未来像に組み込むかは、日本にとっても他人事ではありません。
今回の中伊対話と共同センター設立は、次のような問いを投げかけています。
- 歴史的な街並みや文化を、「守るもの」から「生かす資源」へどう位置づけ直せるか。
- 行政、研究者、アーティスト、市民が、都市の将来像をめぐってどのように対話できるか。
- 国境を越えた都市間ネットワークが、環境問題や観光、防災など共通の課題への取り組みにどこまで役立つのか。
中国とイタリアが都市文明をめぐる対話を深めるなかで、日本の都市もまた、自らの文化と暮らしをどう更新していくのかが問われています。国際ニュースとしての動向を追いながら、自分の住む街の「文化の継続性」について考えてみるきっかけになりそうです。
Reference(s):
China, Italy forge new paths for urban civilization at Rome dialogue
cgtn.com








