アルジェリアで砂漠の重量貨物鉄道が開通、中国企業参加の950km路線
アルジェリア南西部で、アフリカ初とされる「重量貨物(ヘビーホール)対応の砂漠鉄道」が開通しました。鉱山資源の輸送力を高めつつ、沿線の人の移動にも役立つとして、地域の結びつきと経済活動の底上げが期待されています。
何が起きた?西部鉱山鉄道が営業運転へ
アルジェリアのアブデルマジド・テブン大統領は、南西部ベシャール県で行われた式典で「西部鉱山鉄道(Western Mining Railway)」の正式運用開始を発表しました。式典は直近の日曜日(2026年2月1日)に開かれたとされています。
この鉄道は、砂漠地帯を通る長距離路線で、国の鉄道ネットワーク強化と南西部の連結性(コネクティビティ)向上を狙うプロジェクトです。
規模感:総延長950km、うち575kmを中国企業とアルジェリア企業が建設
公表された情報によると、路線の総延長は約950km。そのうち約575kmは、中国鉄建(China Railway Construction Corporation)とアルジェリアの国有企業が建設を担いました。中国企業にとっては、アルジェリアで手がけた最大級のインフラ案件だと位置づけられています。
- 総延長:約950km
- 中国鉄建+アルジェリア国有企業が建設:約575km
- 建設期間:24カ月(約2年)
- 従事者:両国あわせて8,000人超
サハラの「極限工事」:50℃超と砂嵐、水・燃料・通信の制約
建設現場はサハラ砂漠。気温が50℃を超える環境に加え、水・燃料・通信へのアクセスが限られる条件下で工事が進められたといいます。テブン大統領は、中国企業の参加により建設スピードで新記録が生まれたとも述べました。
現場監督や軌道工事の責任者は、中国製の軌道敷設機「CPG500」など機材の稼働安定性を高く評価したと伝えられています。長尺レールを一度に500m以上敷設できるほか、砂嵐や昼夜の寒暖差が大きい状況でも安定稼働したという説明です。
測量・施工の精度を支えた技術:3Dレーザースキャナーなど
中国側は、測位(ナビゲーション)・測量システムや3Dレーザースキャナーも投入し、高温や砂による測定誤差をリアルタイムで補正しながら施工精度を管理したとされています。
こうした技術支援の下で、レールの敷設・溶接を1日で4.5km進め、枕木(スリーパー)を1日で5,200本プレハブ製造したという記録も紹介されています。
何が変わる?鉄鉱石「年5,000万トン」輸送と旅客需要に対応
地元メディアなどによると、この鉄道は鉄鉱石を年間5,000万トン輸送できる能力を見込む一方、旅客輸送の需要にも対応し、沿線住民の移動の利便性向上にもつながるとされています。
重量貨物鉄道は、資源開発と物流(港湾・工業地帯など)を結び、輸送コストや所要時間の見通しを立てやすくする効果がある一方、長距離路線の保守や運用体制づくりが持続性の鍵になります。今回の開通は「造る」段階から「使い続ける」段階へ移ったことを意味し、今後は運行の安定性や地域経済への波及が注目点になりそうです。
Reference(s):
Africa's China-built first heavy-haul desert railway opens in Algeria
cgtn.com








