中国国営放送CMG、浙江で大型メディア企画始動 杭州・義烏も舞台に
中国の国営放送「中国メディアグループ(CMG)」が2026年2月4日、浙江省杭州市でマルチプラットフォームの大型メディアプロジェクトを正式に立ち上げました。経済の勢いと文化の厚みを同時に伝える企画として、今後数カ月にわたり深掘り報道や文化番組を展開する見通しです。
何が始まったのか:浙江を世界に向けて伝えるプロジェクト
発表によると、この取り組みは浙江省の経済発展と文化遺産を、放送とデジタルの両輪で発信するのが柱です。杭州での立ち上げには、浙江省党委書記の王浩氏と、CMG総裁の申海雄氏が出席しました。
狙いは「成長の現場」と「文化の物語」をセットで見せること
王氏は、浙江が発展の重要段階に入りつつあるとの認識を示し、ハイテク分野の革新、国際貿易、そして地域内の格差是正といったテーマに重点を置く姿勢を述べました。そのうえで、地域で進むイノベーションの現場を切り取ってほしいと期待を寄せた形です。
申氏は、浙江を現代中国の成長を象徴する地域の一つとして位置づけ、輸出経済の強さや民間部門の活力に言及。伝統的な番組制作だけでなく、デジタル展開も組み合わせて「進展のストーリー」を伝える方針を示しました。
目玉は伝統芸能とショート動画、二つの入口
今回のキャンペーンには、複数のサブ企画が組み込まれています。とくに注目点は次の通りです。
- 金華の伝統オペラ:浙江省金華市の伝統的な中国戯曲を取り上げ、全国的な発信の場につなげる企画
- ショート動画イベント第3回:省都・杭州を拠点に、デジタルの動画制作者を後押しする取り組み
同じ地域を扱いながら、舞台芸術と短尺動画という「異なる視聴体験」を並走させる構図は、国際発信における接点の増やし方としても興味深い設計です。
義烏との連携:メディアIPと市場をつなぐ
プロジェクトは文化発信にとどまらず、産業面にも踏み込みます。CMGは、小商品取引の集積地として知られる義烏市と協定を結び、全国メディアの知的財産(IP)と現地市場を結びつける連携を進めるとしています。
また立ち上げに先立ち、関係者が義烏を訪れ、2026年春節ガラ(春節連歓晩会)の準備状況も視察したとされています。義烏は同番組のサブ会場に選ばれており、制作側は地域の歴史文化と国際的な美意識を織り交ぜ、世界的な商都としての空気感も映し出す構成を目指しているということです。
今後の焦点:観光PRではなく、理解の解像度を上げる発信へ
キャンペーンは今後数カ月にわたり、深掘り報道や文化番組を通じて、国際的な視聴者にとって浙江を「分かりやすい地域」にすることを掲げています。経済の数字だけでは伝わりにくい生活感や産業の肌触り、そして文化の背景が、どのような語り口で束ねられていくのか。中国ニュースとしても、地方発の発信モデルがどこまで広がるのかが見どころになりそうです。
Reference(s):
China's national broadcaster kicks off media campaign in Zhejiang
cgtn.com








