中国本土の成長を支えたクリーンエネルギー、2025年GDP増の3分の1超に video poster
中国本土経済の「見落とされがちな推進力」として、電気自動車(EV)や太陽光、風力、蓄電池といったクリーンエネルギー産業の伸びが、改めて注目されています。2026年2月5日に公表されたCREA(エネルギー・大気浄化研究センター)の報告書は、2025年の中国本土GDP成長の3分の1超をクリーンエネルギーが牽引したと指摘しました。
CREA報告書が示したポイント:成長を押し上げた4つの柱
CREAの報告書およびCGTNの独占インタビューで、CREAの主任アナリスト、ラウリ・ミュリヴィルタ氏は、中国本土の主要クリーンエネルギー分野が、景気全体に圧力がかかる局面でも力強く伸びたと説明しています。
- 電気自動車(EV):需要と生産の拡大が経済の下支えに
- 太陽光:関連産業を含めた投資と生産が成長要因に
- 風力:設備導入と運用が進み、電力供給面でも存在感
- 蓄電池:モビリティと電力の両面で重要性が高まる
同氏は、外部で語られる「中国本土は自国の風力発電を使っていない」といった主張について、「現実とは正反対」だとも述べました。風力の“導入”だけでなく“利用”が進んでいる、という問題提起です。
「景気が重い時期」でも伸びた理由はどこにあるのか
報告書が強調するのは、クリーンエネルギーが単なる環境テーマではなく、産業・投資・雇用・輸送・電力といった経済の複数の回路にまたがって波及する点です。景気の逆風が語られやすい局面でも、EVや再生可能エネルギー(再エネ)関連は、サプライチェーン全体を動かしやすい特徴があります。
欧米で「見逃された」とされる背景:何が起きていた?
今回の話題は「中国本土が伸びた/伸びていない」という単純な二択というより、どの分野が、どの程度、成長に寄与していたのかという見方の問題に近いかもしれません。CREA側の指摘に沿えば、欧米の議論では次のような点が相対的に注目されにくかった可能性があります。
- 経済全体の逆風(圧力)のニュースが先行し、成長の内訳が見えにくくなった
- 再エネは「導入量」ばかりが語られ、「実際の利用(発電・系統運用)」の議論が置き去りになりやすい
- EV・電池・再エネを、同じ産業エコシステムとして束ねて捉える視点が不足しがち
2026年の見どころ:クリーンエネ成長は次に何を問うのか
2025年の実績が強調される一方で、2026年は「成長の質」が問われやすい局面にも入ります。たとえば、再エネの拡大では送電網(系統)との調整、蓄電池の役割分担、需要側の変化が重要になります。EVでも、生産だけでなく利用環境や供給網の安定性が話題になりやすいでしょう。
クリーンエネルギーは、気候・産業・エネルギー安全保障が交差する領域です。数字の読み方ひとつで、同じ現象が「停滞」にも「構造転換」にも見えてしまう。今回のCREA報告書は、その見取り図を更新する材料になりそうです。
Reference(s):
Clean energy powered China's growth – many in the West missed it
cgtn.com








