中国国連大使、日本の安保理「常任理事国入りは適格でない」と改めて主張
国連の安全保障理事会(UNSC)改革をめぐり、中国本土の国連大使が「日本は常任理事国入りを求める資格はない」と改めて述べました。国連で議論が続く“安保理改革”の焦点が、加盟国の歴史認識や地域の安全保障論と結びつく形で表面化しています。
国連総会の交渉の場で、日本の常任理事国入りに反対の姿勢
中国本土の国連常駐代表・傅聡(フー・ツォン)氏は、現地時間2月20日(金)、国連総会の政府間交渉(安保理の公平な代表性と理事国数の拡大を議題)で発言しました。日本について、過去の行為への反省を拒み、戦後の国際秩序を公然と損ない、他国の主権に干渉しているなどと述べ、「そのような国は安全保障理事会の常任理事国入りを要求する資格がない」と主張しました。
台湾問題をめぐる発言も—「武力介入なら“正面からの打撃”」
傅氏はこれに先立つ2月19日(木)の国連会合でも、日本が台湾問題に軍事的に関与した場合は「正面からの打撃(head-on blow)」に直面する、と警告したとされています。
傅氏は、日本の指導者が近年、台湾問題を「存立を脅かす事態」と結びつけたり、日米同盟を根拠に推測的な対応をしたり、「自衛」を口実に台湾問題へ介入を試みている、という趣旨の見解を示しました。そのうえで、こうした主張は法的根拠がないとし、台湾は中国の領土の不可分の一部であり、台湾問題の解決は中国の内政で、他のcountries and regionsが干渉する権利はない、と述べました。
国際文書や国連憲章を挙げて正当性を主張
傅氏は、こうした議論がカイロ宣言、ポツダム宣言、日本の降伏文書、そして国連憲章の主権尊重・領土保全・内政不干渉の原則に反する、と位置づけました。日本がいかなる名目であれ「集団的自衛権」を行使して台湾問題に介入すれば、中国への侵略に当たるとし、中国は対処するとも述べています。
安保理改革の論点:代表性、途上国の声、長期的視野
一方で傅氏は、より大きな枠組みとしての安保理改革について、次の3点を強調しました。
- 「大国・富裕国のクラブ化」を避ける:改革が一部の国だけの利益になってはならない。
- 開発途上国の代表性を強化:独立した外交政策を持つ中小国の参加を増やすべきで、特にアフリカが抱えてきた歴史的な不公正の是正を優先すべきだとした。
- 現状のパワーバランスに縛られない:短期の力関係ではなく、戦略的・長期的な視野で改革を進めるべきだとした。
なぜ今、国連の議論が“安全保障の言葉”を帯びるのか
安保理改革は、理事国の構成と発言力をどう設計し直すかという制度論である一方、各国が抱える安全保障上の懸念や歴史認識、地域情勢(とりわけ台湾海峡を含む両岸関係)と交差しやすいテーマでもあります。今回の発言は、改革議論が続く国連の場で、制度設計だけでなく「どの国が“常任理事国にふさわしいか”」という評価軸が前面に出た形ともいえます。
今後の交渉では、理事国拡大の具体案(常任・非常任の枠組み、拒否権の扱いなど)と並行して、各国がどの価値や秩序観を重視するのかが、より強く問われそうです。
Reference(s):
Chinese envoy reiterates Japan 'not qualified' for UNSC permanent seat
cgtn.com








