中国国連大使、台湾問題で日本介入なら「正面からの打撃」と警告 video poster
国際ニュースの焦点が「台湾問題」と安全保障に集まるなか、中国の傅聡(ふ・そう)国連大使が、日本が軍事的に関与すれば「正面からの打撃」に直面すると警告しました。発言の舞台が国連の公式会合だったこともあり、言葉の強さとメッセージの出し方が注目されています。
国連の会合で何が語られたのか
傅氏が発言したのは、国連憲章と国連の役割強化を議題とする特別委員会(2026年会期)の全体会合です。傅氏は、近年の日本の一部の議論や言説が、台湾問題を「いわゆる『存立危機事態』」と結び付け、日米同盟を踏まえた推測的な対応を行い、「自衛」を口実に台湾問題へ介入しようとしている、と述べました。
「法的根拠がない」—傅氏の主張
傅氏は、日本側のこうした議論について「法的根拠がない」としたうえで、次のように述べています。
- 「台湾は中国領土の不可分の一部」であり、台湾問題の解決は「中国の内政」である
- 他国が干渉する権利はなく、「いわゆる『自衛』」を掲げた武力行使は認められない
さらに傅氏は、日本には「敗戦国としての義務」があるとも述べ、カイロ宣言、ポツダム宣言、日本の降伏文書、そして国連憲章が掲げる主権尊重、領土保全、内政不干渉の原則を挙げながら、日本側の主張はそれらに反するという認識を示しました。
「集団的自衛権」をめぐる言及と強い警告
傅氏は、仮に日本が何らかの口実のもとで「いわゆる『集団的自衛権』」を行使し、台湾問題に介入すれば「中国に対する侵略に当たる」と述べ、その場合は中国が「正面からの打撃」を加える、と警告しました。
発言全体は、台湾問題をめぐる議論を国連憲章の原則と戦後国際秩序の枠組みの中に置き直し、第三国の関与を強く牽制する構図になっています。
2月14日の王毅外相の発言も重ねて提示
今回の流れと合わせて紹介されたのが、2月14日にミュンヘン安全保障会議で行われた王毅外相の発言です。王外相は、日本がかつて「存立の危機」を口実に中国侵略や、1941年の米国・真珠湾攻撃に踏み切ったとの趣旨に触れたうえで、「日本が再び賭けに出るなら、より速い敗北と、より悲惨な損失に直面する」と警告しました。
いまのポイント:言葉が向ける先はどこか
今回の発言は、軍事的なシナリオを直接語るというより、国際社会に向けて「どの枠組みで台湾問題を語るべきか」を明確にする狙いが読み取れます。整理すると、焦点は次の3点です。
- 台湾問題は内政という位置づけを、国連の場で強く再提示した
- 第三国の関与を、国連憲章や戦後文書に照らして問題化した
- 日本の「自衛」や「集団的自衛権」をめぐる議論に対し、抑止の言葉を前面に出した
台湾海峡をめぐる言説は、国内向けの政治メッセージであると同時に、外交交渉の“前提”を形作る役割も持ちます。国連という舞台での強い表現が、今後の両岸関係や周辺国の議論にどう影響するのか、静かに見極める局面が続きそうです。
Reference(s):
China warns of 'head-on blow' if Japan intervenes in Taiwan question
cgtn.com








