女優ラン・シーが語る「どこへ行っても故郷の味」—安慶の記憶と現在 video poster
変化の速い時代に、街の「変わったところ」と「変わらないところ」を同時に見つめる言葉が、じわりと響きます。女優のラン・シー(Lan Xi)さんが最近公開された動画で、故郷・安慶での幼少期の記憶や家族の思い出、そして「故郷の味」への思いを語りました。
「街に出るだけで大きな出来事」だった子ども時代
動画の中でラン・シーさんは、懐寧県で育った幼少期を回想。かつては市中心部へ出かけること自体が、特別なイベントのように感じられたといいます。移動の距離以上に、気持ちの高揚や準備の時間が「外へ出る」体験を大きくしていた——そんなニュアンスが伝わってきます。
近代化が進んでも、石畳と古い通りは残っていた
ラン・シーさんは、安慶の近代化や新しいハイテク要素にも触れつつ、歴史的なランドマークが変わらず残っていることを強調しました。
- 石畳の道
- 古い街並み、旧い通り
「新しいもの」と「古いもの」が同じフレームに収まる瞬間は、都市の発展を語る時に見落とされがちです。けれど、帰郷した人の視点からは、むしろその同居が一番リアルなのかもしれません。
家族の記憶:祖母の手作りの靴、両親から受け継いだ習慣
今回の動画が印象的なのは、街の話から自然に「家の中の時間」へカメラが移るところです。ラン・シーさんは祖母が縫ってくれた手作りの靴を見せ、家族の記憶を具体物とともにたどります。
さらに、両親から受け継いだ習慣として、次のような日常も語りました。
- 紙の本を読むこと
- 毎日、日記を書くこと
テクノロジーが生活を効率化しても、手触りのある習慣が「自分の輪郭」を守る場合がある。動画はそんな解釈の余地も残します。
「故郷の味」—両親の料理と、父が獲った川魚
タイトルにもつながるのが食の記憶です。ラン・シーさんは、両親が作ってくれた地元の料理を懐かしみ、父が川で獲った魚の話にも触れました。
食は、思い出の中で最も近い「現在形」になりやすいものです。味や匂いは言葉より先に記憶を呼び戻し、遠くへ行くほど、逆に鮮明になることがあります。ラン・シーさんの「どこへ行っても故郷の味」という言葉は、その距離感を端的に表しているようです。
帰郷は「静けさ」を取り戻す時間
ラン・シーさんにとって帰省は、単なる里帰りではなく、過去とつながり直して心を落ち着かせる行為だと語られます。変化し続ける街の中で、変わらない道や家族の手仕事、毎日の習慣、そして食卓の記憶が、いまの自分をそっと支える——動画はその感覚を丁寧にすくい上げました。
忙しい日々の中で「戻る場所」は物理的な地名だけではなく、味、習慣、道の感触のような小さな要素の束として存在しているのかもしれません。ラン・シーさんの語りは、その束をほどきながら、私たちの記憶の置き場所を静かに照らしています。
Reference(s):
Lan Xi: No matter how far I go, it's always hometown flavors
cgtn.com








