中国科学院の金昌慶氏、超伝導材料探索でベルント・T・マティアス賞(2026年)
超伝導材料の探索分野で最高峰とされる国際賞「ベルント・T・マティアス賞」が、2026年の受賞者として中国本土の研究者・金昌慶(Jin Changqing)氏に授与されました。 新しい超伝導体の発見に直結する研究として注目されています。
受賞したのは中国科学院・物理研究所の研究教授
発表によると、受賞した金昌慶氏は中国科学院(中国本土)物理研究所の研究教授です。選考委員会は、金氏による「新規超伝導材料に関する一連の先駆的な発見」を評価しました。
また、金氏は2026年にこの賞を受ける世界で唯一の受賞者とされています。
何が評価されたのか:高圧合成と評価手法で“新物質発見”を押し上げる
選考委員会によれば、金氏の研究は、先端的な高圧合成(強い圧力条件で物質を作る手法)と、特性評価(キャラクタリゼーション)の技術を組み合わせることで、新しい超伝導体の発見に複数のブレークスルーをもたらしたとされています。
研究対象は「幅広い超伝導系」
金氏の研究は、次のように多様な超伝導システムにまたがると説明されています。
- 銅酸化物(キュプレート)系
- 鉄系
- 水素リッチ系
- 元素系
- トポロジカル化合物超伝導体
材料探索の現場では「どの系で、どんな条件で、何が生まれるか」を一つひとつ積み上げる必要があります。高圧条件や評価技術の洗練は、偶然に頼りがちな新物質発見を、より再現性のある“手法”へ近づける点で重要だといえます。
ベルント・T・マティアス賞とは:3年に1度、最大3人に授与
ベルント・T・マティアス賞は、1989年に設立されました。3年に1度、超伝導材料の探索・発見に顕著な貢献をした国際的研究者1〜3人に授与される賞とされています。
いま超伝導研究が注目される背景
超伝導は、電気抵抗がゼロになるなど特異な性質で知られます。送電や磁気応用など幅広い可能性が語られてきましたが、実用化の議論は材料や条件に強く左右されます。今回の受賞は、応用の前提となる「新しい超伝導体を見つける力」そのものに光が当たったニュースとして受け止められそうです。
Reference(s):
Chinese scientist wins Matthias Prize for superconductor research
cgtn.com








