世界血友病デー2026:早期診断で「ガラスの人々」を守る
4月17日は、世界血友病デーです。今年で38回目を迎えるこの日、世界血友病連盟(WFH)は「診断:ケアへの第一歩」をテーマに、世界社会に対して血友病の早期かつ適切な診断を優先するよう呼びかけています。
血友病とは
血友病は、出血を止めるために必要な凝固因子が生まれつき不足している、または機能しない遺伝性の病気です。わずかな衝撃でも出血しやすく、関節内出血などによって長期的な障害を引き起こす可能性があります。そのため、「ガラスの人々」と表現されることもあります。適切な治療により、多くの患者さんが普通に近い生活を送ることが可能ですが、その第一歩が「診断」です。
「診断」がケアのカギを握る理由
今年のキャンペーンは、診断の重要性を強く訴えています。世界では、血友病であると診断されず、適切な治療を受けられていない患者(未診断症例)がまだ多く存在すると言われています。特に新生児や幼児期での早期診断は、深刻な合併症を防ぎ、生活の質を大きく向上させます。一方で、症状の見落としや他の病気との誤診(例えば、あざができやすいだけと見過ごされるなど)が課題となっています。
- 早期治療の開始:適切な凝固因子製剤による予防的治療(定期補充療法)は、出血回数を大幅に減らし、関節障害を防ぎます。
- 家族への遺伝カウンセリング:診断がつくことで、家族内の遺伝パターンを理解し、将来の出産計画に役立てることができます。
- 社会的支援への橋渡し:診断が公的記録になれば、医療費助成制度や患者団体のサポートにつながります。
世界と日本の取り組み
WFHを中心に、世界中で診断率向上のための啓発活動や、医療従事者向けの教育プログラムが進められています。検査キットの普及や簡易診断法の開発も重要な焦点です。日本では、新生児マススクリーニングの対象疾病には現時点で含まれていませんが、小児科医や血液専門医の間で認識は高まっており、疑わしい症状があれば専門機関への紹介が行われる流れが一般的です。治療法の進歩も目覚ましく、従来の注射に代わる経口薬の開発など、患者さんの負担軽減への道も開けつつあります。
世界血友病デーは、このような「見えない病気」への理解を深め、一人でも多くの患者さんが早期に診断とケアを受けられる社会を目指す、貴重な機会です。私たちが日常で「よくあざを作る人」や「原因不明の関節の腫れ」を見かけたとき、さりげなく医療機関の受診を勧めることも、支援の一歩かもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








