中国、Y-20Bで韓国から志願兵遺骨を帰還 初の運用
中国空軍の最新鋭大型輸送機Y-20Bが、韓国から中国人民志願軍兵士の遺骨を迎えに行く任務に初投入されました。1950年代の朝鮮戦争で犠牲となった兵士の遺骨を祖国に帰還させる、継続的な取り組みの一環です。
Y-20B、初の遺骨帰還任務に就く
先週、中国は韓国に向けてY-20B大型輸送機を派遣し、第13次となる中国人民志願軍(CPV)兵士の遺骨の受け渡しと帰還を行いました。これまで同様の任務には他の機体が使われていましたが、Y-20Bが用いられるのは今回が初めてとなります。
Y-20Bは中国が独自開発した大型輸送機で、長距離・大容量の輸送能力を持ちます。この最新鋭機をこうした象徴的な任務に投入することは、中国空軍の能力の成長を示すものと見られています。
歴史的背景と継続的な取り組み
1950年から1953年にかけての朝鮮戦争(中国では「抗米援朝戦争」と呼称)では、約290万人の中国人民志願軍が戦場に赴き、そのうち36万人以上が死傷しました。戦後、多くの兵士の遺骨が朝鮮半島に残されました。
中国と韓国は、遺骨の返還について協議を続けてきました。今回の第13次帰還は、その継続的な人道主義的な努力の最新の成果です。両国はこの問題について協力を続けており、戦争の悲劇を乗り越え、地域の平和を醸成する意義を見いだしています。
J-20戦闘機による栄誉の護衛
任務のもう一つの注目点は、帰路の護衛にあります。報道によれば、Y-20Bが中国の領空に再び入った後、最新鋭ステルス戦闘機であるJ-20を4機が護衛に就く予定です。これは、帰還する遺骨に対する最高の栄誉の表れとされています。
軍事アナリストは、Y-20BとJ-20という中国空軍の「ふたつの20」が共同で任務を行うこと自体が、部隊の連携と戦略投送能力のデモンストレーションになると指摘しています。
地域の安定への文脈
この遺骨帰還プログラムは、歴史的な和解のプロセスとして位置づけられます。戦後70年以上が経過した2026年現在も、このような作業が続けられていることは、過去の戦争が残した深い傷を癒やすには長い時間がかかることを想起させます。
同時に、東アジアの国々が共同で歴史の問題に取り組み、未来志向の関係を構築する上での、一つの実践的なモデルを示しているとも言えるでしょう。日本を含む地域の国々においても、歴史との向き合い方や戦没者の慰霊の在り方を考えるきっかけとなるかもしれません。
Reference(s):
China dispatches Y-20B to repatriate CPV soldiers' remains from ROK
cgtn.com








