中国本土の「天舟10号」が宇宙ステーションへ:次世代宇宙服の刷新で活動範囲を拡大
中国本土の貨物輸送船「天舟10号」が、宇宙ステーションへ向けた準備を最終段階に進めています。今回のミッションの最大の注目点は、ステーションに配備される宇宙服の完全なアップグレードが完了することです。
次世代宇宙服の導入が完了へ
今回の天舟10号によって、3着目となる新世代の船外活動用宇宙服が届けられます。すでに天舟9号で2着が導入されており、今回の到着によってステーションの宇宙服システムは完全に刷新されることになります。
宇宙服の性能向上は、宇宙飛行士がステーションの外で活動する際の安全性や効率性を高めるだけでなく、より複雑なメンテナンスや科学的な作業を可能にすることを意味しています。
科学研究と生活を支える多彩な物資
天舟10号は、合計で約6.3トンの物資を輸送します。その内訳は多岐にわたり、宇宙飛行士のサポート用品やステーションの運用資材など、220以上のアイテムが含まれています。
- 健康維持へのアプローチ:新しい宇宙用トレッドミルが届けられ、無重量空間での身体機能維持がサポートされます。
- 高度な科学実験:微小重力下での流体物理学や先端宇宙技術に関する6つの科学実験ペイロード(計約280kg)を搭載。これは宇宙ステーションの建設段階以降、天舟ミッションで最も多いペイロード数となります。
- エネルギー補給:約700キログラムの推進剤もあわせて運ばれます。
緻密な準備とスムーズなバトンタッチ
輸送船は長征7号Y11ロケットに搭載され、海南省の打ち上げサイトへと垂直輸送されました。打ち上げ直前には、新鮮な果物や野菜、冷蔵保存が必要な消耗品、生物学的サンプルなどの温度管理が重要な物資が積み込まれる予定です。
また、運用面でもスムーズな移行が進んでいます。先日、天舟9号がステーションから離脱し、大気圏に再突入してミッションを完了したことで、天舟10号のためのドッキングポートが確保されました。現在、ステーションに滞在中の神舟21号の乗組員は、貨物船の到着に備えて手動でのランデブーおよびドッキング訓練を行っています。
宇宙での生活インフラが整い、研究設備が拡充されることで、人類の宇宙探査はまた一歩、実用的なステージへと進もうとしています。
Reference(s):
China to complete spacesuit upgrade with Tianzhou-10 mission
cgtn.com



