中国とEUが鉄鋼関税を巡り交渉、サプライチェーンへの影響に懸念
7月1日から導入が予定されている欧州連合(EU)の新たな鉄鋼関税を巡り、中国が世界貿易機関(WTO)の枠組みで交渉に当たっていることが分かりました。世界的な貿易環境が不透明さを増すなか、この動きがもたらす影響に注目が集まっています。
7月1日の関税導入に向けた協議
中国商務部は、EUが計画している新たな鉄鋼関税の実施に向けて、現在交渉を続けていることを明らかにしました。この交渉はWTOのルールに基づいた枠組みの中で行われており、導入期限まで残りわずかな期間となるなかで調整が進められています。
「貿易保護主義」への強い懸念
中国商務部の何亜東(He Yadong)報道官は記者会見の中で、EUの今回の措置について以下のような懸念を示しました。
- 本質的な問題:今回の動きは実質的に「貿易保護主義」であり、EU自身の鉄鋼産業の競争力を高めることにはつながらない。
- 貿易への混乱:中国とEUの間の鉄鋼貿易に深刻な混乱を招く恐れがある。
- 世界的な影響:グローバルな生産および供給網(サプライチェーン)の安定性を損なう可能性がある。
「ウィンウィン」の解決か、対抗措置か
中国側は、交渉を通じて互いに利益を得られる「ウィンウィン」の結果を導き出し、中国とEUの経済・貿易関係を安定的かつ健全に発展させたいという意向を強調しています。
しかし、その一方で、もしEUが中国企業や製品に対して差別的な扱いを行った場合には、「正当な権利と利益を断固として守るため、相応の措置を講じる」としており、妥協できない一線があることも明確にしています。
鉄鋼は多くの工業製品の基礎となる素材であるため、この交渉の結果は、単なる二国間(地域間)の争いにとどまらず、世界的な物価や製品供給のあり方に静かに影響を与えるかもしれません。
Reference(s):
China negotiating with EU on new steel tariffs, says commerce ministry
cgtn.com