上海シャークスが新設CBAクラブカップ制覇 ブレッドソーがMVP
中国プロバスケットボールリーグCBAの新設大会「CBAクラブカップ」で、上海シャークスが新疆フライングタイガースを下し、初代王者に輝きました。決勝の舞台は中国北西部・陝西省西安市。レギュラーシーズンの順位には影響しない独立カップ戦ながら、試合内容はプレーオフ並みの激しさとなりました。
CBAクラブカップとは何か
CBAクラブカップは、2024-25シーズンの合間に行われた新しいカップ戦です。レギュラーシーズンとは別枠の大会で、結果はシーズン順位に反映されませんが、各クラブにとっては形のあるタイトルを争う真剣勝負の場となりました。
今大会の特徴は、次のような点にあります。
- レギュラーシーズンの休止期間を活用した独立したカップ戦
- 成績はシーズン順位に影響しない一方で、選手・チームの調整と実戦経験の場となる
- ファンにとっては、中断期間中もハイレベルな試合を楽しめるコンテンツ
決勝カード:無敗同士の上海と新疆が激突
決勝には、ここまで無敗で勝ち上がった上海シャークスと新疆フライングタイガースが進出しました。ともに好調を維持してきた両チームの対戦は、カップ戦の初代王者を決めるにふさわしい一戦となりました。
第1クォーター:ロースコアの守り合い
立ち上がりは両チームともディフェンスが機能し、ロースコアの展開となりました。上海はオープンプレーからのフィールドゴールをわずか1本に抑え込まれる苦しいスタート。それでも、Kenneth Loftonがフリースローを8本中8本決める完璧なパフォーマンスを見せ、なんとか食らいつきます。
それでもスコアは伸びず、第1クォーター終了時点で上海は13-16と3点ビハインド。静かながらも重い展開で試合が動き始めました。
第2クォーター:上海が一時逆転も、新疆が前半リード
第2クォーターに入ると、ようやく両チームのオフェンスが本来のリズムを取り戻します。上海はD.J. WilsonとWang Zhelinが攻撃をけん引し、13-3のラン(連続得点の流れ)で一気に試合をひっくり返します。
しかし、新疆もここから粘りを見せます。立て直しに成功すると、着実に得点を積み重ねて再び逆転。前半を終えてスコアは42-38と、新疆が4点リードして折り返しました。
第3・第4クォーター:ブレッドソーがギアを上げる
試合の流れを大きく変えたのは、後半から本領を発揮したEric Bledsoeでした。元NBAガードのブレッドソーは、第3クォーターだけで15得点を叩き出し、一気に上海の攻撃を加速させます。
第4クォーターに入っても勢いは衰えず、さらに16得点を追加。1人で後半31得点中の大半を占める圧巻のパフォーマンスとなりました。
新疆もAbudushalamu Abudurexiti(アブドゥシャラム・アブドゥレシティ)が奮闘し、最後まで追いすがります。しかし、上海はブレッドソーとLoftonがフリースローを確実に沈め、リードを維持したまま試合をクローズ。最終的に9点差をつけて勝利し、CBAクラブカップ初代王者の座をつかみました。
MVPは31得点のブレッドソー
この決勝で最も輝いたのが、31得点を挙げた35歳のブレッドソーです。両チーム通じて最多得点をマークし、文句なしのMVPに選出されました。
試合後、ブレッドソーは次のように振り返っています。
「両チームとも最後まで本当にハードに戦い、終盤まで緊張感のある展開でした。コーチは重要な場面で自分を信頼して起用してくれたので、その期待に応えたいと思ってプレーしました。チームメートと一緒に勝利をつかむことができてうれしいです。」
ベテランとしての経験と勝負強さを見せつけた形で、カップ戦のMVPというわかりやすい結果も手にしました。
数字から見る決勝のポイント
決勝の流れを整理すると、いくつかのポイントが浮かび上がります。
- 上海は序盤、オープンプレーからのフィールドゴールが1本だけとオフェンスが停滞
- Loftonがフリースロー8本すべて成功させ、苦しい時間帯に得点源として機能
- 第2クォーター序盤にはWilsonとWang Zhelinを中心に13-3のランで逆転
- 後半はブレッドソーが第3Qに15点、第4Qに16点と爆発し、試合を支配
- 新疆はAbudushalamu Abudurexitiが反撃をけん引するも、上海の安定したフリースローに及ばず
上海シャークスにとっての意味とCBAへの示唆
このタイトルは、上海シャークスにとって単なるカップ戦優勝以上の意味を持ちます。レギュラーシーズンの順位には影響しないとはいえ、
- 勝ち切る経験を積むことで、チームとしての自信と結束が高まる
- タフな試合で主力とベテランの役割が明確になる
- 若手や新戦力にとっても、プレッシャーのかかる場面を経験する機会になる
といった効果が期待できます。
またCBA全体にとっても、クラブカップという新しい大会フォーマットは、
- 中断期間中もファンが楽しめるコンテンツを提供する
- レギュラーシーズンとは違うモチベーションで戦う場をチームにもたらす
- 国際的な注目を集めるきっかけとなりうる
など、プラスの要素が多い取り組みと言えます。
国際バスケットボールを見る新しい視点として
日本のバスケットボールファンにとっても、CBAクラブカップのような取り組みは、アジアのプロリーグがどのようにシーズンを設計し、ファンとの接点を増やそうとしているのかを知るヒントになります。
特に今回のように、ベテランの海外勢と現地で育った選手たちが役割を分担しながら、緊張感のある試合を作り上げていく姿は、国やリーグを問わず共有できるバスケットボールの面白さです。
新設大会の初代王者となった上海シャークスとMVPのブレッドソー。今後のCBAでの戦いぶりにも注目が集まりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








