CBAプレーオフで接戦連発 広東が上海撃破、北京ロイヤルFも白星
中国プロバスケットボールリーグ(CBA)のプレーオフで、広東サザンタイガースが上海シャークスを102―98で下し、北京ロイヤルファイターズ(Beikong)も山東ヒーローズに104―99で競り勝ちました。現地の土曜日に行われた2試合はいずれも、最後まで勝敗の読めない緊張感のあるゲームとなりました。
広東サザンタイガース、土壇場の3ポイントで上海を下す
広東サザンタイガース対上海シャークスの一戦は、プレーオフらしい激しい点の取り合いになりました。広東のガード、胡明軒(Hu Mingxuan)が31得点と大爆発し、終盤の勝負どころで価値ある一発を沈めています。
試合展開:序盤は上海、徐々に広東ペースに
試合は上海が5―0のラン(連続得点)で勢いよくスタートし、第1クォーターを25―24とリードして終えます。主導権を握られた広東でしたが、第2クォーターで流れをつかみ直しました。
胡明軒が立て続けに8得点を挙げる活躍を見せ、チームとしても10―1のランに成功。これで試合の空気が変わり、広東が44―40と逆転して前半を折り返します。
第3クォーターの18―0ラン、上海の猛反撃
しかし、後半立ち上がりに主導権を握ったのは再び上海でした。タイラー・ハーヴェイ(Tyler Harvey)が3ポイントを3本連続で沈めるなどして、チームは一気に18―0のラン。広東は一時攻撃が止まり、上海が再び流れを取り戻します。
第3クォーター終了時点でスコアは69―66と上海がリード。勝負は第4クォーターまでもつれ込む展開になりました。
残り12秒で同点、決めたのは胡明軒の3ポイント
最終クォーターはまさにシーソーゲームでした。両チームが入れ替わりで得点を重ね、残り12秒の時点でスコアは95―95の同点。重い空気が漂う中、勝負を決めたのは再び胡明軒でした。
外角から放った3ポイントがリングを通過し、これが決定打となって広東がリードを奪取。そのままリードを守り切り、最終的に102―98で接戦を制しました。
- 広東・胡明軒:31得点(チーム最多)
- 広東・トロイ・ギレンウォーター(Troy Gillenwater):28得点
- 上海・ワン・ジェリン(Wang Zhelin):22得点(チーム最多)
スタッツだけを見ると、広東はガードとビッグマンの二枚看板がしっかりと得点源になり、最後はエースガードのシュート力が試合を決めた形です。
デュ・フォン監督「アウェーはもっと厳しい」
試合後、広東のデュ・フォン(Du Feng)監督は次のように語っています。
「タフな試合でしたが、プレーオフをホームで良い形でスタートできてうれしいです。これから控えるアウェーゲームはさらに厳しくなるので、しっかり準備しなければなりません。」
ホームで接戦をものにしたとはいえ、シリーズ全体で見ればまだ序盤。指揮官のコメントからは、1勝に満足するのではなく、次のステージに備える意識の高さがうかがえます。
北京ロイヤルファイターズ、リラーの30得点で山東に競り勝つ
もう一つのカード、北京ロイヤルファイターズ(Beikong)対山東ヒーローズも、最後まで目が離せない試合展開となりました。北京ロイヤルファイターズは、ガードのグラント・リラー(Grant Riller)がゲームハイとなる30得点を挙げ、チームを勝利に導きました。
リラーが攻撃をけん引、前半からリードを広げる
試合の流れをつくったのは、リラーのゲームコントロールでした。彼はインサイドのゾウ・ユーチェン(Zou Yuchen)にパスを通し、そのダンクでチームは9点リードを奪います。
続いて元NBAフォワードのジャレッド・サリンジャー(Jared Sullinger)がコーナーから3ポイントを沈め、スコアは46―32とBeikongが主導権を握ります。リラーは自らリバウンドからボールを運び、そのままレイアップを決める「コースト・トゥ・コースト」のプレーでも存在感を発揮しました。
第3クォーター終盤には、再びサリンジャーがロングレンジの3ポイントを決め、スコアは79―70。北京ロイヤルファイターズが9点リードで最終クォーターに入ります。
山東の追い上げも及ばず、張帆のコーナースリーがダメ押しに
第4クォーター、山東ヒーローズも簡単には引き下がりませんでした。試合を通じて粘り強く戦い、ジャーマー・ガリー(Jarmar Gulley)が3ポイントを決めると、その差は一時6点まで縮まります。
それでも最後に試合を締めたのは北京ロイヤルファイターズでした。張帆(Zhang Fan)がコーナーから3ポイントを沈め、これが勝負を決定づける一撃に。最終的に北京ロイヤルファイターズが104―99で逃げ切っています。
2試合から見える、CBAプレーオフの「勝負どころ」
今回の2試合には、プレーオフバスケットボールならではのポイントが凝縮されていました。日本のバスケットボールファンにとっても、試合の「読み方」をアップデートしてくれる材料が多いゲームだったと言えます。
終盤の3ポイントが勝敗を左右
広東対上海では、残り12秒での胡明軒の3ポイントが決定打になりました。北京ロイヤルファイターズ対山東では、張帆のコーナースリーが試合を締めくくる一発になっています。
どちらの試合も、最後はアウトサイドシュートが勝敗を分けました。プレーオフの重圧の中で、外からのシュートを決め切れるかどうかが、チームの「勝負強さ」を測る一つの物差しになっていることが伝わってきます。
試合の流れを変える「ラン(連続得点)」の怖さ
もう一つ印象的なのは、「ラン」と呼ばれる連続得点のインパクトです。
- 広東対上海:上海が18―0のランで一気に試合をひっくり返す
- 北京ロイヤルファイターズ対山東:リラーの仕掛けとサリンジャーの3ポイントで、前半からリードを広げる
バスケットボールでは、わずか数分の集中力の乱れが二桁点差のランにつながることがあります。一度大きく流れを持っていかれても、広東のように最後まで諦めずに追い上げれば、終盤で逆転のチャンスが生まれることも今回の試合は示しています。
アジアのバスケットボールをどう見るか
今回のCBAプレーオフの2試合は、日本から見ると、アジアのプロバスケットボールのレベルやスタイルを考える手がかりにもなります。ガードが高い得点力とゲームメイクの両方を担い、外国籍選手と国内選手が役割分担をしながら、試合のテンポをつくっていく姿が印象的です。
プレーオフのような勝負どころの試合は、単なるスコアの多寡だけでなく、
- どの時間帯でギアを上げるか
- 連続失点をどう切るか
- 最後のポゼッションをどうデザインするか
といった「ゲームマネジメント」を見ることで、ぐっと面白くなります。ニュースとして結果を追うだけでなく、試合の流れや選手・コーチの判断に注目してみると、CBAというリーグの見え方も変わってくるはずです。
日本語で国際スポーツニュースを追いかけることで、アジアのバスケットボールのダイナミクスを自分なりに比較してみる。そんな視点でCBAプレーオフを眺めてみるのも、2020年代のバスケファンの楽しみ方の一つと言えそうです。
Reference(s):
CBA playoffs: Guangdong edge Shanghai, Beikong beat Shandong
cgtn.com








