クラブW杯、インテル初戦はモンテレイと1-1 ラモスとラウタロが競演
FIFAクラブワールドカップでインテル・ミラノがメキシコのモンテレイと1-1で引き分けました。ラウタロ・マルティネスの同点弾も、新監督クリスティアン・キヴの初陣は白星スタートとはなりませんでした。
クラブW杯開幕戦で痛み分け:内容はインテル、結果はドロー
国際サッカーの注目大会であるFIFAクラブワールドカップの開幕戦は、アメリカ・カリフォルニア州パサデナのローズボウルで行われました。UEFAチャンピオンズリーグ決勝で敗れてから初の公式戦となったインテルは、モンテレイと1-1の引き分けに終わりました。
- 大会:FIFAクラブワールドカップ
- 会場:ローズボウル(米カリフォルニア州パサデナ)
- 結果:インテル 1-1 モンテレイ
- 得点:セルヒオ・ラモス(モンテレイ)、ラウタロ・マルティネス(インテル)
- ボール支配率:インテル約62%、モンテレイは枠内シュート1本
スタンドはメキシコのクラブを後押しする声援が多く、アウェーに近い雰囲気の中での一戦でしたが、試合の主導権を握ったのはインテルでした。それでもスコアは最後まで動かず、勝ち点3ではなく1という結果に終わっています。
前半:39歳ラモスの一撃と、ラウタロの同点ゴール
試合を動かしたのはモンテレイのベテランDF、セルヒオ・ラモスでした。39歳のスペイン人センターバックが前半、鋭いヘディングシュートを叩き込み、ドメネク・トレント監督のデビュー戦を祝うかのように先制点を奪いました。メキシコのクラブを応援する観客の多いスタジアムは大きく沸き、モンテレイに流れが傾きます。
しかしインテルもすぐに反撃します。前半42分、セットプレーからの「世界レベル」のパスワークで相手守備を崩すと、カルロス・アウグストのラストパスにラウタロ・マルティネスが反応。ゴール前で冷静に押し込み、試合を振り出しに戻しました。
後半:オフサイドで幻となった勝ち越し弾
後半に入ってもインテルは高いボール支配率を維持しながら、追加点を狙い続けました。ラウタロ・マルティネスは68分にもネットを揺らしますが、これはオフサイドの判定でノーゴールに。試合を決定づけるはずだった一撃は幻となりました。
終盤は両チームともに決定機を迎えましたが、最後の一押しを欠いてスコアは動かず。アディショナルタイムにはラウタロがイエローカードを受ける場面もあり、緊張感の高いままタイムアップの笛が鳴りました。
キヴ新監督の初陣:大胆なメンバー変更と若手起用
この試合は、クリスティアン・キヴ監督にとってインテルの指揮官として初めてベンチに立つ一戦でもありました。インテルは17日前、ドイツ・ミュンヘンで行われた欧州決勝でパリ・サンジェルマンに0-5と大敗したばかり。そのショックからどう立て直すかが、ヨーロッパの強豪クラブとしての大きなテーマとなっていました。
キヴ監督は、前任者シモーネ・インザーギがチャンピオンズリーグ決勝で先発させた11人のうち7人だけをスタメンで起用し、4人を入れ替える形で新しい色を出しました。コンディションに不安を抱えるマルクス・テュラムは後半早い時間に投入され、代わってピッチを去ったのはセバスティアーノ・エスポージトです。
エスポージトは2020年以来となるインテルでの先発出場。7度にわたるレンタル移籍を経て戻ってきた22歳のFWに、キヴ監督は大舞台でのチャンスを与えました。ゴールこそ生まれなかったものの、前線からのプレスや動き出しで新体制の中での存在感を示したと言えます。
モンテレイ側の収穫:トレント監督とラモスが示した安定感
一方のモンテレイにとって、この試合はドメネク・トレント監督の初陣でした。スタジアムの雰囲気は明らかにモンテレイ寄りで、その声援を背に受けながら、チームは守備面で高い集中力を維持しました。
攻撃面では枠内シュートこそ1本にとどまりましたが、その1本でしっかり得点を奪った効率の良さは評価できます。なにより、欧州チャンピオンズリーグ準優勝クラブ相手に先制し、最終的に引き分けに持ち込んだことは、クラブW杯という国際舞台での自信につながるはずです。
特に最終ラインを統率したセルヒオ・ラモスの存在感は大きく、経験値の高さが90分を通じた守備の安定につながりました。トレント監督にとっても、守備の軸として計算できるベテランがいることは心強い材料です。
このドローが示すもの:欧州王者クラスでも油断できない時代
今回の結果は、ヨーロッパの強豪クラブであっても、クラブワールドカップの舞台では簡単に勝ち点3を手にできないことを改めて示しました。ボール支配率で大きく上回りながらも引き分けに終わったインテルと、限られたチャンスを得点につなげたモンテレイ。両チームの対照的な姿は、クラブ間の力の差が縮まりつつある現代サッカーの一面とも言えます。
インテルにとっては、
- 大敗直後という難しい状況で、「負けなかった」こと
- 新監督のもとで、若手と主力を織り交ぜた新しい形に挑戦したこと
- 内容では優位に立ちながらも決定力を欠いたという課題
といった、ポジティブとネガティブの両面が見える試合となりました。
モンテレイ側から見れば、ラモスを中心とした守備の安定と、トレント監督の初陣を負けなしで終えた事実が大きな収穫です。サポーターの後押しを受けながら、今後のクラブW杯でどこまで勝ち進めるのか注目が集まります。
今後のポイント:インテルは「勝ち切る力」を取り戻せるか
クラブワールドカップは、各大陸の王者級クラブが集う国際大会です。インテルにとって、モンテレイとの1-1という結果は、次の試合以降でしっかり勝ち切ることの重要性を突きつけるものになりました。
キヴ監督がどのようにチームのバランスを整え、ラウタロやテュラム、エスポージトら前線の武器を最大限に生かしていくのか。欧州クラブの行方と、北中米の強豪モンテレイの挑戦は、今後も国際ニュースとして追いかける価値のあるテーマと言えるでしょう。
Reference(s):
Inter Milan held to 1-1 draw by Mexico's Monterrey at Club World Cup
cgtn.com








