フレンチアルプス2030冬季五輪へ引き継ぎ、組織委員長グロスピロン氏の構想
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが今夜(2026年2月22日・日曜)に閉幕し、次の開催地として「フレンチアルプス2030」がバトンを受け取ります。組織委員会のトップに立つエドガー・グロスピロン氏は、山岳の多様性と既存施設の活用を軸に、持続可能性と予算規律を両立させる大会像を描いています。
フレンチアルプス2030を率いるエドガー・グロスピロン氏
フレンチアルプス2030冬季大会の組織委員会を率いるのは、モーグルで冬季五輪の金メダルを獲得した経験を持つエドガー・グロスピロン氏(56)。国際メディアの番組で、次回大会の方向性を語りました。
同氏が強調したのは、フレンチアルプスが持つ「山の魅力」だけではありません。パリ2024のレガシー(遺産)も、運営面・発信面での土台になると位置づけています。
舞台は「ニースからモンブラン山塊へ」――分散開催モデルを継承
フレンチアルプス2030は、ミラノ・コルティナ2026と同様に、会場が広域に分散するモデルになります。グロスピロン氏はイタリア側の運営を評価しつつ、次の大会の輪郭として次のように説明しました。
地中海沿岸のニースからスタートし、アルプスを北上してモンブラン山塊へ。フランスのアルプス山域全体にまたがることで、タイプの異なるスキーリゾートを見せられる——という発想です。
「分散」の狙いは“景色”だけではない
会場を一極に集めない設計には、観客体験の幅を広げる一方で、輸送・宿泊・セキュリティなどの難易度が上がる側面もあります。どこまで移動負担を下げ、競技の集中感を保てるかが、今後の設計力の見せどころになりそうです。
持続可能性と予算――「既存施設を使う」方針
グロスピロン氏は、持続可能性(環境負荷の低減など)と予算を「最重要課題」として挙げ、既存施設の再利用を明確にしました。具体例として、1992年アルベールビル冬季オリンピックで使われた複数施設の活用が示されています。
新設偏重ではなく、すでにある会場をどう現代の競技基準に合わせて更新するか。大会後の維持費も含め、長期目線での設計が問われます。
IOCは2025年12月に初視察、今夜は「8分間」の次回紹介も
国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会は、2025年12月にフレンチアルプス2030の開催地を初めて視察し、グロスピロン氏は「大きな成功だった」と振り返りました。
また、閉会式恒例の次回開催地紹介「8分間セグメント」は、ミラノ・コルティナ2026の閉会式でも行われ、オリンピック旗がフレンチアルプス2030へ引き継がれます。さらに、翌日にアルベールビルで別のセレモニーも予定されているといいます。
これから注目したいポイント(2026年時点)
- 会場配置の詳細:競技ごとの具体的なロケーションと移動設計
- 既存施設の改修計画:どこまで更新し、何を新設せずに済ませるか
- 予算と持続可能性の指標:目標の「見える化」と検証の仕組み
- レガシーの作り方:大会後に地域へ残るものは何か(施設・雇用・観光動線など)
ミラノ・コルティナ2026が今夜幕を閉じる一方で、次の4年、そして2030年の冬はもう動き始めています。フレンチアルプスが掲げる「分散」と「再利用」が、現実的な運営モデルとしてどこまで洗練されるのか——これからの発表が注目されます。
Reference(s):
Organizing head Grospiron: French Alps ready to host 2030 Winter Games
cgtn.com








