中国北部で冬の観光が活況 火山体験とスノータウンに注目 video poster
2025年12月現在、中国本土北部と東北部では気温の低下とともに雪のシーズンが本格化し、冬の観光が一段と活気づいています。内モンゴル自治区の烏蘭察布市や黒竜江省牡丹江市では、それぞれの自然環境や文化を生かした冬の観光づくりが進み、国際ニュースとしても注目されています。
中国本土北部で冬の観光シーズンが本格化
この冬の中国本土北部では、雪や寒さを弱点ではなく「資源」ととらえた観光の動きが目立っています。特に、内モンゴル自治区の烏蘭察布市と黒竜江省牡丹江市は、特徴ある冬の観光コンテンツで存在感を高めています。
いずれの都市も、自然環境と文化体験、そしてインフラ整備を組み合わせることで、滞在型・体験型の観光を打ち出している点が共通しています。
内モンゴル・烏蘭察布市 30の死火山を宇宙服で巡る体験
内モンゴル自治区の烏蘭察布市では、この冬、30の死火山のエリアを舞台にした観光プログラムが用意されています。特徴的なのは、スリルを求める観光客向けに「宇宙服」を着て火山地形を歩くという非日常の体験が用意されていることです。
火山地帯の独特な地形と、宇宙探索を思わせる演出を組み合わせることで、従来の観光地巡りとは異なるスタイルの冬の観光が試みられています。
光のショーと伝統文化「Huohuショー」もセットで
烏蘭察布市の冬の観光体験には、自然だけでなく、ライトショーや文化イベントも組み込まれています。その一つが「Huohuショー」と呼ばれる文化的な催しです。
観光客は、
- 宇宙服を着て死火山エリアを歩く体験
- 夜の火山地帯を彩るライトショー
- Huohuショーなどの文化プログラム
といった複数の要素を一度に楽しむことができます。自然・光・文化を組み合わせた構成は、写真や動画で共有しやすく、SNSとの相性がよい観光コンテンツとも言えます。
黒竜江省牡丹江市「スノータウン」 街全体で冬を演出
中国東北部、黒竜江省の牡丹江市では、「スノータウン」と呼ばれるエリアがこの冬、観光客に向けてオープンしています。雪と氷の世界を前面に押し出し、街全体を冬仕様に整える取り組みです。
地元当局は、観光客の滞在体験を高めるために、都市インフラの整備にも力を入れています。
川沿いの商業ストリートと森林の木道
牡丹江市では、冬の観光を軸にした都市づくりとして、次のような整備が進められています。
- 川沿いに新たな商業ストリートを整備し、散策と買い物を楽しめる空間を提供
- 森の中に木製の遊歩道を設け、雪景色の中を安全に歩けるルートを構築
- 観光客の受け入れ体制を意識したインフラの改善
川沿いの商業ストリートは、雪景色を眺めながら食事や買い物を楽しめる場として、また森林の木道は、冬の自然を身近に感じられる散策コースとして機能するとみられます。
冬の観光が示す三つのトレンド
烏蘭察布市と牡丹江市の取り組みからは、中国本土北部の冬の観光に共通するいくつかのトレンドが見えてきます。
- 体験型観光へのシフト:宇宙服を着て火山地形を歩くなど、「見に行く」から「体験する」観光へと比重が移りつつあります。
- 自然と文化の組み合わせ:ライトショーやHuohuショー、スノータウンの街づくりなど、自然と文化・商業を組み合わせた構成が重視されています。
- インフラ整備とセットの観光戦略:川沿いの商業ストリートや森林の木道、都市インフラの改善など、観光と都市整備を一体で考える動きが見られます。
日本の読者にとっての意味
日本でも雪国の観光振興や地方創生が関心を集めるなか、中国本土北部の冬の観光づくりは、いくつかの示唆を与えてくれます。
- 極端な寒さや豪雪を「マイナス」ではなく、「ここでしかできない体験」として打ち出す発想
- 自然・光・文化イベントを組み合わせ、SNSで共有されやすいストーリー性を持たせる工夫
- 観光コンテンツと都市インフラを同時に整える中長期的な視点
2025年のこの冬、烏蘭察布市の宇宙服・火山体験と牡丹江市のスノータウンは、中国本土が冬の観光にどう向き合っているかを象徴する事例と言えます。今後、アジア各地で冬の観光をめぐる競争と連携がどのように進むのか、日本からも注視していきたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








