ハルビンを巡る中国×ノルウェー ドキュメンタリーが映す「氷の都市」 video poster
2024年初め、中国の国際メディアCGTNのフードブロガーShannyが、ノルウェーの人気テレビ司会者Arne Hjeltnes、Stig Barekstenとともに中国の都市・ハルビンを旅しました。その様子を収めたドキュメンタリー「People of the North: Harbin Special」は、冬を迎えた今、改めてハルビンの魅力を伝える作品となっています。
中国とノルウェーのクリエイターが見たハルビン
「People of the North: Harbin Special」は、タイトルの通り「北の人びと」に焦点を当てた映像作品です。CGTNで食文化を発信してきたShannyと、ノルウェーで知られるテレビ司会者のコンビが協力し、ハルビンの街と周辺地域を歩きながら、人びとの暮らしや食文化に近づいていきます。
作品の舞台となるのは、中国の「氷の都市」とも呼ばれるハルビン。極寒のイメージが先行しがちな都市ですが、このドキュメンタリーでは、冬の厳しさの裏側にある温かい生活の風景が切り取られています。
朝市とセントラル・ストリートで出会う日常
撮影チームはまず、ハルビンの活気ある朝市を訪れます。地元の人びとが食材を選び、売り手とやり取りを交わす様子は、その街の日常を最もよく映し出す場面のひとつです。Shannyとノルウェーの2人も、野菜や肉、調味料などを眺めながら、ハルビンの食文化に触れていきます。
その後、彼らはハルビンの中心街にあるセントラル・ストリートを散策します。ゆっくりと通りを歩きながら、街の表情や人びとの行き交いをカメラに収めていく場面からは、観光地としての顔だけでなく、そこで暮らす人びとの時間の流れも感じ取ることができます。
名物料理・Guo Bao Rouに挑戦
旅のハイライトのひとつが、ハルビン名物とされる料理、Guo Bao Rou作りの体験です。Guo Bao Rouは、甘酸っぱい味付けの豚肉料理として紹介されており、外はカリッと揚げた豚肉に、とろりとしたソースを絡めるスタイルが特徴です。
Shannyとノルウェーの2人は、地元の料理の作り方を学びながら、その味わいに魅了されていきます。料理を通じて文化を知るというスタイルは、食を入り口に国際理解を深めたい視聴者にとっても、分かりやすいアプローチと言えるでしょう。
ムラン県で体験するヤンコ踊りと餃子づくり
ハルビンからさらに北東へ足を延ばし、撮影チームはムラン県を訪れます。そこで彼らを待っていたのは、村人たちとの素朴で温かな交流でした。
ノルウェーの2人は、地元の人びとと一緒に、伝統的な踊りである「ヤンコ(Yangko)」を踊ります。音楽に合わせて輪になり、体を動かしながら笑い合う姿からは、言葉の違いを越えた一体感が伝わってきます。
さらに、村の人びととともに餃子づくりにも挑戦します。具を包み、形を整え、一緒に食卓を囲む時間は、どの文化圏でも共通する「食卓を分かち合う喜び」を象徴するシーンです。
「氷の都市」が映し出す冬の魅力
ノルウェーから来た2人の司会者は、ハルビンの料理や息をのむような冬の風景に心を奪われたといいます。厳しい寒さの中にある光や色彩、そして人びとの温かさが、映像を通じて立ち上がってきます。
作品の終盤にかけて、ハルビンは再び世界中の人びとを惹きつける冬の目的地として描かれます。ただし、単に「観光地」として紹介するのではなく、そこに暮らす人びとの表情や、日々の営みの積み重ねが丁寧に映されている点が特徴的です。
いま見る意味――北の暮らしから何を学ぶか
2025年の冬を迎えた今、このドキュメンタリーが描くハルビンの姿は、いくつかの示唆を与えてくれます。ひとつは、食や祭り、踊りといった身近な文化が、国境を越えるコミュニケーションの鍵になり得るという点です。
また、中国とノルウェーという異なる背景を持つクリエイターが協力することで、どちらか一方の視点に偏らない語り方が生まれています。視聴者は、旅をする側と迎える側の両方の目線から、「北で暮らす」ということの意味を考えるきっかけを得られるでしょう。
ドキュメンタリー「People of the North: Harbin Special」は、氷点下の世界を単なる「極寒の風景」としてではなく、そこに息づく人びとの生活と感情を通して描き出しています。冬の夜に、画面越しに北の暮らしをゆっくり眺めてみたい人にとって、考えるきっかけを与えてくれる作品となっています。
Reference(s):
cgtn.com








