上海国際映画祭で存在感増すオランダ映画 一帯一路がつなぐ映像協力 video poster
2025年に開かれた第27回上海国際映画祭の「一帯一路映画週間」で、オランダ映画『Fabula』を含む3作品が観客に披露されました。中国の英語メディアCGTNのインタビューでは、オランダの映画プロモーション団体See NLの代表ナタリー・ミーロップさんと、『Fabula』のプロデューサー、サンダー・フェルドンクさんが、上海での手応えと今後の中蘭映画協力の展望を語りました。
「一帯一路映画週間」で紹介されたオランダ映画
上海国際映画祭は、中国・上海で開かれる国際的な映画の祭典です。その中の特別企画である「一帯一路映画週間」では、中国が提唱する「一帯一路」構想に関連する国や地域の作品が上映され、文化やストーリーテリングを通じた交流が図られます。
今年の「一帯一路映画週間」には、オランダから3本の映画が参加し、その一つが『Fabula』でした。異なる作品世界を持つオランダ映画が、中国の観客にまとまった形で紹介されたことで、オランダ映画の「いま」を知る貴重な機会となりました。
See NL代表とプロデューサーが語る上海での経験
CGTNのインタビューには、オランダの映画プロモーション組織See NLの代表であり、「一帯一路映画週間」のホストも務めたナタリー・ミーロップさんが登場しました。また、『Fabula』のプロデューサー、サンダー・フェルドンクさんも同席し、映画祭の現場で感じたことを共有しました。
インタビューでは、上海の観客の反応や、オランダ作品に向けられる関心の高さ、そして中国とオランダそれぞれの映画産業が持つ強みなどが話題に上ったとされています。両氏は、映画祭を通じて配給会社やクリエイターとのネットワークが広がることが、次のプロジェクトにつながる重要なステップになると強調しました。
『Fabula』が示すオランダ映画の多様性
今回上映された『Fabula』は、3本のオランダ映画の中でも注目作の一つとして紹介されました。『Fabula』の上映を通じて、オランダ映画が持つ独自の物語性や映像感覚が中国の観客に伝えられ、オランダ映画の多様さを印象づける機会になりました。映画祭の場で直接反応を受け取ることは、制作者にとって今後の制作方針を考えるうえでも大きなヒントになります。
広がる中蘭映画協力の可能性
ミーロップさんとフェルドンクさんは、上海国際映画祭での経験を踏まえ、中国とオランダの映画協力の将来についても意見を交わしました。映画祭という「出会いの場」をきっかけに、次のような連携が進む可能性があります。
- 両国の制作会社による共同制作・共同出資プロジェクト
- 監督やプロデューサー、俳優などクリエイター同士の交流プログラム
- 映画学校やワークショップを通じた若手人材の育成
- 映画館やオンライン配信を通じた作品の相互上映・配信の拡大
こうした協力が進めば、オランダの観客が中国映画に触れる機会、中国の観客がオランダ映画を知る機会が自然と増えていきます。単なる市場拡大にとどまらず、社会や価値観の違いをお互いに理解するための「文化のインフラ」としても機能していくでしょう。
日本の観客・クリエイターにとっての示唆
日本から見ると、中蘭映画協力は一見遠い話に思えるかもしれません。しかし、アジアと欧州の間でこうした協力の枠組みが生まれていることは、日本の映画業界にとっても参考になる動きです。
たとえば、
- 地域をまたぐ共同制作のあり方
- 映画祭を起点としたネットワーキングの方法
- オンライン配信時代における国際展開の戦略
といったテーマは、日本の制作会社や若手クリエイターにとっても共通の課題です。上海国際映画祭のような場で他国の取り組みを観察することは、日本から世界へと物語を届けるうえでのヒントになり得ます。
映画祭がつなぐ「物語」のネットワーク
第27回上海国際映画祭「一帯一路映画週間」でのオランダ映画3作品の上映は、単なる作品紹介にとどまらず、中国とオランダのクリエイターが対話し、新しい協力関係を模索する出発点となりました。国境を越えて作品が行き交うことで、私たちが触れられる物語の幅も広がっていきます。
今後も、こうした国際映画祭や映画週間を通じて、どのような共同制作や新しい才能が生まれてくるのか。日本の観客として、その動きを追いながら、自分たちがどんな物語を世界と共有していきたいのかを考えてみるきっかけにしたいところです。
Reference(s):
cgtn.com








