米テキサス州兵がシカゴ派遣準備 トランプ氏の州兵動員が波紋 video poster
アメリカの州兵(ナショナル・ガード)動員が、シカゴを舞台に新たな政治的緊張を生んでいます。10月7日、テキサス州の州兵部隊がイリノイ州内の陸軍予備役センターに集結し、翌日に予定されるシカゴ派遣に備えました。
- テキサス州から約200人の州兵がイリノイ州の基地に集合
- イリノイ州からも約300人が派遣準備中と報道
- トランプ大統領はすでにロサンゼルスとワシントンD.C.に部隊を派遣
- メンフィス、シカゴ、ポートランドへの派遣も命令し、非常権限行使に言及
テキサス州兵約200人がイリノイ州基地に集結
10月7日、テキサス州のナショナル・ガード部隊がイリノイ州にある陸軍予備役センターに集まりました。アメリカ軍関係者の話として、テキサス州から約200人がシカゴへの派遣に向けて準備を進めているとされています。
あわせて、イリノイ州からも約300人の州兵が派遣に備えているとされ、合計で数百人規模の部隊がシカゴ周辺に展開する可能性があると報じられています。これらの情報は、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズが伝えています。
地元民主党系幹部は強く反発
シカゴへの州兵派遣については、現地の民主党系の地方幹部が強く反対しているとされています。治安や行政の問題をめぐり、連邦レベルでの介入がどこまで許されるのかという点は、アメリカ政治において繰り返し議論されてきたテーマです。
今回の動きも、連邦政府による権限行使をどう受け止めるのか、州や自治体の側からの警戒感がにじむ形となっています。シカゴという大都市を舞台に、連邦と地方の力関係があらためて問われているとも言えます。
トランプ大統領、他都市にも部隊派遣 非常権限行使も示唆
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、すでにロサンゼルスと首都ワシントンD.C.に州兵部隊を派遣しています。さらに、メンフィス、シカゴ、ポートランドへの派遣も命じているとされています。
トランプ大統領は、こうした動きに対して裁判所が差し止めを試みた場合、非常権限を行使する可能性に言及しています。非常権限とは、国家の緊急事態を理由に、大統領が通常より広い権限を行使できるとする枠組みを指します。
司法がブレーキ役となりうる中で、「裁判所が動くなら非常権限」という姿勢を示したことは、三権のバランスや法の支配をめぐる議論を一段と熱くする要素となりそうです。
ナショナル・ガードとは何か
今回動員されているナショナル・ガードは、アメリカの各州ごとに編成されている軍事組織です。平時は州知事の指揮下で災害対応などに当たりつつ、必要に応じて連邦レベルでも動員されます。
この「州の部隊を連邦が動かす」という構図そのものが、アメリカの政治制度の特徴を映しています。州や自治体にとっては、自分たちの判断と異なる形で部隊が投入されることへの懸念が生まれやすく、今回のような政治的な対立につながりがちです。
問われるのは「安全」と「自治」のバランス
シカゴへの州兵派遣をめぐる一連の動きは、「安全をどう守るか」と同時に、「誰が最終的な決定権を持つのか」という問題を浮かび上がらせています。
連邦政府による強い関与を歓迎する声もあれば、地方自治の観点から警戒する声もあります。日本から見ると遠い出来事のように見えますが、「中央」と「地方」のバランス、「安全」と「権利」のバランスという点では、日本社会にも通じるテーマです。
アメリカの州兵動員をめぐる議論を追うことは、私たち自身の社会のあり方を考え直すきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
National Guard troops from Texas arrive at army base near Chicago
cgtn.com








